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【相談対応Q&A】入試前に学校を休みたい

 中学受験をする子供が多いエリアでは、2月に行われる入試の前の時期(1月)に学校を休む子供がいます。感染予防等の意味はわかりますが、賛否が分かれるところです。

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 学校に寄せられるさまざまな相談。保護者や地域からの相談に先生はどのように対応するのが良いだろうか?クラス担任として豊富な経験がある鈴木邦明氏に、学校へ寄せられるさまざまな相談に対応する際のポイントを聞いた。第67回のテーマは「入試前に学校を休みたい」。

最後は家庭で判断


 中学受験をする子供が多いエリアでは、2月に行われる入試の前の時期(1月)に学校を休む子供がいます。感染予防等の意味はわかりますが、賛否が分かれるところです。

 例年、首都圏では2月初旬に私立中学校の入学試験が実施されます。その試験が実施される少し前の期間(1月)に学校を休む子供がいます。私が小学校の教員をしているころもそういったことはありました。私が勤めていた学校は、横浜市にあり、駅からも近くの小学校でした。そのため、中学受験をする子供が毎年一定数いました。そういった子供の中には1月になってから1日も学校に来ない場合や入試前の1週間は学校に来ない場合等がありました。

 ある調査で、親に対して「中学受験のために学校を休ませるか」という質問をしたところ、「賛成」「どちらかというと賛成」を合わせると41.0%でした。逆に「反対」「どちらかというと反対」を合わせると38.0%でした。親の考えは、二分していることがわかります。

 12月の末から1月にかけて、学校(担任)に対して「入試前の時期に学校を休ませたい」という相談が親から来ることあります。2022年は新型コロナウイルスが流行していることもあり、感染を心配して休む子供も多そうです。こういった相談に関して、学校としては「良い」「悪い」等の判断を伝えることはできないと思います。内心で色々と思うことがあったとしても「さまざまなことを勘案し、ご家庭で判断してください」と伝えることが良いのだと思います。

 もし教員が「学校はきちんと出席すべきものですから、基本的には登校させてください」と伝えたとします。その結果として、試験直前にその子供が病気、たとえば、新型コロナウイルス等に感染し、入学試験を受けることができなくなってしまったとします。大きな問題となってしまう可能性があります。

中学入試以外も同様


 これまで小学校6年生の中学受験を話題にしてきました。これは、中学入試以外のことでも同様でしょう。たとえば、「旅行代金の安い時期に家族旅行で海外に行きたいので、学校を休みたい」「習い事(スポーツ等)の大会が授業日にあるので、学校を休みたい」「塾の試験(公開模試等)が授業日にあるので、学校を休みたい」等です。

 「安い時期に海外旅行…」というものはちょっと色々と感じることはありますが、最後は家庭での判断でしょう。旅行から子供が得ることがあるのは確かです。何を良いことと考えるのかは最終的には親が判断することです。教員は一時期(1年間、2年間)だけその子供と関わるのですが、親はずっと関わることになります。

 大会や模試に関しては、土曜日に授業をする際(土曜参観等)によく起こります。大会や模試等は世の中の一般的なスケジュール(土曜日は学校が休み)をもとに計画されています。その点、土曜参観等は、その学校独自のスケジュールであることがほとんどです。それらが重なってしまうことがあります。やはりそういった際も、どちらを優先にするのかは親が判断するということが良いでしょう。

 本企画では、読者の皆さまからの質問を受け付けています。下記のボタンをクリックして表示されるフォームより送信ください。実際に学校へ寄せられた相談の他、保護者が学校へ伝えた相談等、鈴木先生に対応方法を聞いてみたい相談事例を募集します。

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鈴木 邦明(すずき くにあき)
平成7年 東京学芸大学教育学部 小学校教員養成課程理科専修卒業。平成29年 放送大学大学院文化科学研究科生活健康科学プログラム修了。神奈川県横浜市、埼玉県深谷市で計22年、小学校教諭として勤務。現場教員として子供たちの指導に従事する傍ら、幼保小連携や実践教育をテーマとする研究論文を多数発表している。こども環境学会、日本子供学会等、多くの活動にも関わる。平成29年4月からは小田原短期大学特任講師、平成30年4月からは帝京平成大学講師として、子供の未来を支える小学校教諭、幼稚園教諭、保育士等の育成や指導に携わる。
《鈴木邦明》

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