長崎大学教育学部・峰松和夫教授と工学研究科・坂口大作教授の研究グループは、教育現場における「感染症対策」に配慮し、小学校低学年児童でも持ち運び可能な学校教育用飛沫防止パーテーションを開発、製品化したと発表。2021年9月3日に製品のデモンストレーションおよび会見を行った。 12歳未満の児童への新型コロナウイルスワクチン接種が進まない中、新学期を迎え不安を抱えながらの学校生活が再開されている。長崎大学の峰松和夫教授と坂口大作教授による研究グループは、コロナ禍においても子供たちの学びを止めず、安心して学校教育を受けられるよう、教室での「感染症対策」に配慮した学校教育用飛沫防止パーテーションを共同開発。製品化した。 今回開発したパーテーションは、低学年児童でも持ち運べるコンパクトな設計で、簡単にかつ確実に机に設置、落下防止ができるため、複数の教室での使用が可能。児童と教員のクリアな視界も確保している。 長崎大学工学部が行った数値流体力学による飛沫拡散の防止効果についての実証実験によると、パーテーションの飛沫防止効果には口前から20センチ以上の高さが必要であることがわかったという。パーテーションはこうした研究結果も踏まえたサイズ設計となっており、しっかりとした飛沫防止効果も期待できるという。 9月3日には、長崎大学にて飛沫拡散の防止効果を検証した動画の紹介を含むデモンストレーションおよび会見を実施。長崎大学教育学部附属小学校には計150台の導入が決定しており、今後さらに多くの教育機関にも利用を促したいとしている。パーテーションの開発については長崎大学教育学部学校保健学教室・峰松和夫教授にて、製造元については東洋産業Office事業にて問合せを受け付けている。