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【こんなときどうしてる?】通知表所見のコツ「出席日数が少ない子」(小学校編)

 学級運営や行事準備、知っているとためになるプチアイデアやコツを紹介する本企画。今回は「通知表所見の書き方」をピックアップ。文例を交えながら、「出席日数が少ない子」の所見を書く際のコツを紹介する。

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【こんなときどうしてる?】通知表所見のコツ「出席日数が少ない子」(小学校編)
  • 【こんなときどうしてる?】通知表所見のコツ「出席日数が少ない子」(小学校編)
 学級運営や行事準備、知っているとためになるプチアイデアやコツを紹介する本企画。今回は「通知表所見の書き方」をピックアップ。文例を交えながら、「出席日数が少ない子」の所見を書く際のコツを紹介する。

通知表所見のコツ



 学期末が近付いてくると、「そろそろやらなきゃ」と感じるのが通知表です。特に年度末は、他の事務作業も多く、じっくりと所見に取り組む時間がなかなか取れないという方も多いかもしれません。また、1人の児童に対して何度も所見を書くことになり、いつも似たような所見になってしまうということもあるでしょう。

 そこで、所見を書くにあたって、先生方が悩みやすいと思われるタイプの児童を取り上げます。今回は、「出席日数が少ない子」の所見についてご紹介します。

「出席日数が少ない子」とは?



 例年冬ごろから受験期にかけては、体調管理や受験勉強追い込みのために、登校を控える児童もいます。特に最近は、コロナ禍のため、出席日数が少ない児童はさらに多いと考えられます。

「出席日数が少ない子」とは、
・感染防止のために登校を控えている
・コロナ感染、または濃厚接触者にあたっているので登校できない
・受験に備えて登校を控えている
・元々登校することに抵抗があり、欠席が多い
・ホームエデュケーションを選択している
・学校、または学年単位で長期休校となった
というような児童です。

先生が把握できる部分はどこ?



 出席日数が少ないと言っても、学習は進みます。学習過程を見ることができないので、提出物等の成果物で評価をすることがほとんどです。学校によって、タブレット端末を使ったオンラインでの課題提出、プリント等紙ベースでの課題提出等があると思います。

 学習の理解度・定着度等は把握しやすいですが、想像力や思考力については提出物だけでは把握しにくいのが実情です。児童の想像力・思考力を把握するためには、途中経過が記録に残るような課題を出すことも、家庭学習課題のポイントです。

「出席日数が少ない子」所見のポイント



提出物で評価できる部分について記述する



 提出された課題から、その子の成果を見つけて記述します。漢字が書けた、正しく計算できた等は保護者でも見てわかることなので、児童の思考がわかるような部分を見つけられると良いです。

<例>

「四則の混じった計算問題では、途中式がしっかりと書かれており、どんな順番で解いたのかよくわかりました。文章題でもそれが活かされていて、思考の流れを図や式で表現できていました。」

「物語の感想には、~~と書いていました。登場人物の複雑な気持ちをよく読み取っていますね。」


出席した日のことを集中的に記述する



 受験のために登校を控えていた児童は、受験が落ち着いたら登校することが多いです。その場合は、登校している期間での出来事について集中的に記述しましょう。所見の提出まで期間が短いと思われますので、それ以外の児童の所見を先に完成させておきましょう。

<例>

「久しぶりの登校は少し緊張気味の表情でしたが、多くの友達に囲まれ、安心して外遊びを楽しんでいました。」

「卒業に向けての取組みについて話し合いました。久々に登校してすぐでしたが、友達にそれまでの流れを聞きながらアイデアを出していました。」


家庭で取り組んでいることについて記述する



 ホームエデュケーションを選択している等、ほとんどの時間をご家庭で過ごしている児童も多いです。児童がご家庭で取り組んでいること、夢中になっていること等を把握している場合は、それについて触れた記述も良いです。

<例>

「ご家庭では、プラモデルに熱中していると伺いました。細かいパーツを工夫して組み立てていく作業は集中力・空間認識能力が高まりますね。」

「オンラインでお話した際には、家で挑戦しているアートを見せてくれました。立体感を意識した構図や淡い色遣いが素敵でした。」


児童と関わって担任が感じたことを記述する



 なかなか顔を合わせられないことで、先生と児童の心の距離も遠くなりやすいです。評価できる部分が少ないなら、児童・ご家庭と先生をつなぐツールの1つに通知表を位置づけることも良いでしょう。児童との関わりの中で、先生がどう感じたか伝えることで、コミュニケーションをとります。

<例>

「お電話のときに、進学についての考えを素直に話してくれたこと、先生はとても嬉しく感じました。」

「毎日元気に、そして楽しいことを見つけて過ごしているとお母さんから聞いて、先生は安心しています。今は何を楽しんでいるか、今度ぜひ先生にも教えてくださいね。」


 今回は「出席日数が少ない子」の所見についてご紹介しました。このような状況下ですので、登校を控える児童が増えていること自体は仕方がないと言えます。直接顔を合わせる時間は少なくとも、児童のようすや成長には常に目を向けていたいですね。

幸島 由起子


塾講師として3年間勤めたのち、東京都公立小学校にて15年間勤務。1,500人以上のお子さん・保護者の方と関わり、成長を見守ってきた。担当した学年のお子さんに合わせてカリキュラムマネジメントをするのが好き。担当していた校務分掌は、学年主任・特別活動主任・学校図書館・特別支援コーディネーター等。現在は、教員採用試験の論作文の指導や添削、子供への指導法に関する研修講師をしながら、今後に向けて心理学や子育て支援について学びを深めている。自身も小学生と保育園児の子育て中。
《幸島 由起子》

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