文部科学省は2021年8月18日、2022年度(令和4年度)大学入学者選抜における感染症対策の徹底等について、全国の国公私立大学に事務連絡を出した。実施要項やガイドラインに基づき、新型コロナウイルス感染症への対策を徹底するようあらためて要請している。 2022年度大学入学者選抜では、9月1日から総合型選抜の入学願書受付がスタートする。今回、総合型選抜の出願を前に文部科学省は、8月18日付で各国公私立大学の入試担当部署に2022年度大学入学者選抜における感染症対策の徹底等を依頼する事務連絡を発出した。 事務連絡では、「令和4年度(2022年度)大学入学者選抜実施要項」の第14で定める「新型コロナウイルス感染症対策にともなう試験期日および試験実施上の配慮等」について適切に対応するとともに、「令和4年度(2022年度)大学入学者選抜に係る新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドライン」に基づき、新型コロナウイルス感染症への対策の徹底をあらためて求めている。 「新型コロナウイルス感染症対策にともなう試験期日および試験実施上の配慮等」では、新型コロナウイルス感染症等に罹患した入学志願者の受験機会を確保するため、個別学力検査について各大学は「追試験の設定」「追加の受験料を徴収せずに、別日程への受験の振替」のいずれか1つの方策を必ず講じることと定めている。 また、総合型選抜や学校推薦型選抜におけるICT活用にあたっては、入学志願者が利用環境等で不利益を被ることがないよう配慮を要請。新型コロナウイルス感染症への対応として、従来と異なる選抜方法を検討している場合は、入学志願者が安心して準備できるよう検討状況等について大学Webサイト等を通じて随時情報発信するとともに、変更は7月31日までに決定し、周知することも明記している。 「大学入学者選抜に係る新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドライン」では、試験当日のマスク着用の義務付け、無症状の濃厚接触者への対応、試験場の衛生管理体制の構築等について記している。 事務連絡ではこの他、大学院入学者選抜および編入学試験においても、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象区域の追加や、実施期間の延長状況を踏まえ、感染症対策や受験生への十分な配慮等について適切に対応するよう求めている。