世界大学評価機関の英国クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds、以下QS)は2021年3月4日、科目別QS世界大学ランキングを発表した。今回、調査対象になった日本の大学の該当科目の58%がランク入りを逃した一方で、順位を上げたのは16%だけだった。 QSは、世界大学ランキング(QS World University Rankings)を2004年から毎年発表している。ランキングを掲載しているメインのWebサイトである「TOPUNIVERSITIES」は、2020年に1億4,700万回以上閲覧されたという。科目別QS世界大学ランキングは、「学術的評判」「雇用主の評判」「論文ごとの研究引用」「H指数」の4種類の主要な指標を利用して編纂されている。 学科領域の世界の上位50大学にランク入りした日本の大学の学部数は2019年には79だったが、2021年には69に減少。また、日本の18科目が科目別の世界の上位20位以内にランク入りしており、そのうち15件(83%)が東京大学の科目だった。 上位100位以内の科目数をみると、アジアの1位は「ソウル大学(韓国)」で、科目数は45。ついで、2位「東京大学(日本)」「北京大学(中国)」各43、4位「香港大学(香港)」41、「シンガポール国立大学(シンガポール)」37。 日本では、1位の「東京大学(日本)」に続き、2位「京都大学」31、3位「大阪大学」12、4位「東京工業大学」11、5位「早稲田大学」9という結果だった。日本の大学の上位5位の科目は、1位が「東京医科歯科大学」の歯科学(世界5位)、2位が「東京大学」の現代語学(世界9位)、3位が「東京大学」の物理学・天文学(世界10位)、4位が「東京大学」の社会施策・行政学(世界12位)、5位が「東京大学」の化学、化学工学、地理学(いずれも世界13位)だった。◆科目別QS世界大学ランキング2021<アジアの上位10校(上位100位以内の科目数)>1位「ソウル大学」韓国:452位「東京大学」日本:432位「北京大学」中国:434位「香港大学」香港:415位「シンガポール国立大学」シンガポール:376位「南洋理工大学」シンガポール:357位「香港中文大学」香港:337位「国立台湾大学」台湾:339位「清華大学」中国:319位「京都大学」日本:31<日本の上位10校(上位100位以内の科目数)>1位「東京大学」432位「京都大学」313位「大阪大学」124位「東京工業大学」115位「早稲田大学」96位「東北大学」76位「慶應義塾大学」78位「北海道大学」69位「名古屋大学」510位「九州大学」3