文部科学省は2020年12月23日、2021年度(令和3年度)全国学力・学習状況調査の実施要領を全国の教育委員会などに通知した。2021年5月27日に国公私立学校の小学6年生と中学3年生を対象に国語と算数・数学の調査を行う。経年変化分析調査や保護者に対する調査も実施する。 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)は、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証・改善して、教育指導の充実や学習状況の改善などに役立てることが目的。 2020年度(令和2年度)は新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して実施を見送ったが、2021年度は当初予定していた調査日から約1か月後ろ倒しにして対応。国公私立学校の小学6年生と中学3年生(原則として全児童生徒)を対象とした「教科に関する調査」を5月27日に実施する。調査時間は、小学校が国語と算数を各45分、中学校が国語と数学を各50分。 調査の実施日に調査を実施できないやむを得ない事情がある場合は、教育委員会や学校などの判断により、調査実施日を後日に変更すること、または実施しないこととできる。後日実施の期間は約1か月間に延長し、5月28日から6月30日までとする。 学校を対象とした「学校質問紙調査」は5月に実施。児童生徒の質問紙調査は、各学校の状況に応じて行うほか、一部の学校では学校の端末を活用する。また、2020年度に実施予定であった経年変化分析調査と保護者に対する調査を2021年度に実施する。経年変化分析調査と保護者に対する調査の実施は、6月1日から6月30日までの期間。 経年変化分析調査の対象は抽出校。2013年度(平成25年度)と2016年度(平成28年度)に実施した経年変化分析調査と同様の問題などを用いて、小学校は国語・算数、中学校は国語・数学・英語の調査を実施する。保護者に対する調査では、家庭状況と学力などの関係について、経年の変化を把握・分析する。