文部科学省は、2021年(令和3年)5月27日に実施する全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の児童生徒質問紙調査について、一部の小中学校でパソコンやタブレットなどのICT機器を活用したオンラインで実施する。小・中学校各50~80校程度での実施を予定している。 7月31日開催の第4回全国的な学力調査のCBT化検討ワーキンググループにおいて、2021年度全国学力テストでコンピューターを活用した児童生徒質問紙調査の実施について協議。CBT化へ向けた課題や実施工程などを話し合った。 2021年度全国学力テストは、新型コロナウイルス感染症対策による長期休校の影響などを考慮し、当初予定していた2021年4月20日から約1か月延長し、5月27日に実施することが決まっている。このうち、小学校・中学校各50~80校程度(予定)では、学校のパソコンやタブレットなどの機器を活用し、児童生徒質問紙調査をオンラインで実施する。 オンラインによる児童生徒質問紙調査の調査項目や調査時間は、冊子方式と同様の扱いとし、回答は児童生徒がマウスなどによるクリックやタッチペンなどで操作する。児童生徒による調査問題へのアクセス、回答のデータ送信などはオンラインで行う。 1人1台パソコンが整備されている学校では、教室などで5月27日の調査日に一斉実施とするが、未整備の学校についてはパソコン教室などで児童生徒を順次入れ替えて実施することを想定。調査日に完了しない場合は、6月10日までの期間内に実施することとする。 集計結果については、調査後速やかに各学校で確認できる結果出力システムを備える計画。全国学力テストのCBT化に向けて、まずは小規模な予備調査や実証研究などを行い、各学校の端末や通信ネットワークなどの整備状況を踏まえながら、実施可能なシステムを構築していく。 全国的な学力調査のCBT化検討ワーキンググループでは、8月26日の第5回会議において、中間まとめ「論点整理」案について協議する。