文部科学省は2020年12月18日、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた学生への支援について、大学や専門学校などに通知した。緊急特別無利子貸与型奨学金の再募集や有利子奨学金の貸与期間延長など、追加の支援策を盛り込んだ。 文部科学省の調査によると、大学生や専修学校専門課程(専門学校)の生徒の修学について、2019年度と2020年度の4月から10月を比較したところ、中途退学者の割合は、2019年度に比べて2020年度の方がやや少なく、休学者の割合は、大学における海外留学を除けば大きな変化はない状況だという。 しかし、今後新たに支援が必要となる学生も想定して「学生の“学びの支援”緊急パッケージ」を改訂した。このパッケージは、5月にとりまとめたものを更新し、追加の支援策も盛り込んだ。 今回、追加・拡充して実施する支援策は、緊急特別無利子貸与型奨学金の再募集や、有利子奨学金の貸与期間延長、休学中の者への有利子奨学金の継続貸与など。就職の内定取消などでやむを得ず2021年度も在学する学生に対して、有利子奨学金の貸与期間を最大1年延長する。また、学びの複線化を理由に休学する学生に対して、有利子奨学金の貸与を最大1年継続する。有利子奨学金は新規申込みも可能とする。 文部科学省は大学や専門学校に対して、学生への経済的支援等に関する情報発信と相談体制の徹底、授業料等の納付猶予・分納・免除・減額などの弾力的な取扱いやきめ細かな配慮、休学中の在籍料の軽減などを要請した。