松本洋平文部科学大臣は2026年8月28日の記者会見で、2027年度文部科学省概算要求について説明した。要求・要望額は総額8兆7,750億円で、前年度比2兆8,941億円増。松本大臣は、文部科学省の政策を「未来への投資」と位置付け、必要な予算を当初予算に計上すべく要求していると述べた。
概算要求では、「強く豊かな日本」投資枠を最大限活用し、高等学校教育改革交付金(仮称)の創設、国立大学法人運営費交付金や科研費の大幅拡充、大学の規模適正化と機能強化、リスキリングの推進、新たな研究大学群の形成などを盛り込んだ。AI for Science、宇宙、フュージョンエネルギーなど戦略17分野を中心とした研究開発の推進、運動・スポーツを通じた健康インフラの構築、コンテンツ分野の人材育成、体育館の空調整備をはじめとする公立学校・国立大学等施設の耐震化、防災機能強化などに必要な経費として、2兆1,830億円を計上している。
通常歳出では、学校における働き方改革や教師の処遇改善、教職の魅力向上、外国人等に対する日本語教育の充実、大学病院の教育研究機能の強化、部活動の地域展開・地域連携、文化財の保存活用、国立文化施設の機能強化・老朽化対策、世界最高水準の大型研究施設等の整備・高度化などに必要な経費を計上した。
会見では、日本語教育支援総合パッケージについても説明した。在留外国人の増加にともない、子供から大人まで切れ目のない総合的な支援を進めるため、合計約113億円を要求し、一部事項要求も行う。具体的には、プレスクール・プレクラスの全国展開に向けた支援、日本語指導員等の拡充、オンライン活用を含む学校での指導体制の充実、地域日本語教育の質向上、自治体における日本語教育センター機能整備への支援、日本語生活学習プログラム(仮称)の創設などに取り組む。
避難所となる公立小中学校体育館の空調整備については、設置目標を2035年度までの100%から、2031年度中の100%へ前倒ししたと説明した。2027年度概算要求では、公立学校施設整備費の中で2025年度補正予算の事業規模の倍以上となる約830億円を計上。今後5年間でおおむね5,000億円強程度の必要額を見込むとし、未整備自治体への整備予定調査や伴走支援、総務省と連携した市町村長への直接的な働きかけ、長期休業以外の工事事例や費用対効果の高い工事事例の周知などにより整備を加速する考えを示した。
国立大学法人運営費交付金については、物価・人件費の上昇に対応し、成長分野や地域産業を担う人材育成を推進するため、前年度比1,541億円増の1兆2,512億円を計上した。松本大臣は、実現すれば法人化当初の予算額を上回る水準になると説明。各国立大学が成長分野や産業クラスターをリードする教育研究活動を安定的・継続的に実施できるよう、予算確保に取り組むとした。







