教育業界ニュース

校内教育支援センター設置促進、ユネスコ無形文化遺産の追加登録… 文科相11/11会見

 文部科学省の松本洋平大臣は2025年11月11日の会見で、ユネスコの無形文化遺産となっている「山・鉾・屋台行事」などの拡張提案に係る追加登録についてユネスコ評価機関が勧告したと発表した。校内教育支援センター設置の地域差の是正に向けても意欲を示した。

教育行政 文部科学省
松本洋平文部科学大臣記者会見(2025年11月11日)
  • 松本洋平文部科学大臣記者会見(2025年11月11日)

 文部科学省の松本洋平大臣は2025年11月11日の会見で、ユネスコの無形文化遺産となっている「和紙」「山・鉾・屋台行事」「伝統建築工匠の技」の拡張提案に係る追加登録についてユネスコ評価機関が勧告したと発表した。校内教育支援センター設置の地域差の是正に向けても意欲を示した。

 日本からユネスコに向けて、無形文化遺産の拡張提案を行っていた日本の「和紙」「山・鉾・屋台行事」「伝統建築工匠の技」は、ユネスコ評価機関の事前審査の結果、無形文化遺産の代表一覧表への記載がふさわしいと勧告を受けた。今後は、12月8日から13日にインドで開催される政府間委員会で正式決定される見通し。11月11日の会見で松本大臣は「大変喜ばしく思っております。引き続き、登録に向けてしっかり対応をしてまいりたい」とコメントした。

 全国の公立小中学校における校内教育支援センターは2025年6月時点、前年度比約3,000校増の1万5,874校で設置されている。松本大臣は「設置した自治体からは、校内教育支援センターが不登校や不登校傾向の状況の改善、欠席日数の増加の防止などに効果が出ているとの声もいただいた」としたうえで、「自治体によって設置率にばらつきが出ていることも承知している」と地域差があることを認めた。

 今後に向けては、2026年度概算要求において、校内教育支援センターを拠点に、学習や相談の支援を行う支援員の配置支援拡充にかかる経費を計上。「校内教育支援センターの効果に加えて、取組事例について周知していくことなどにより、各地における校内教育支援センターの設置をさらに促してまいりたい」と語った。

 部活動の地域移行にともなう受益者負担への質問に対しては、9月に開催した調査研究協力者会議で具体的な水準に関する考え方を示したと説明。より具体的な内容については現在、政府内で検討を進めているとし、「地域クラブ活動の多様なあり方にも留意し、予算編成過程において新たな支援制度の設計などとあわせて最終的な整理を行ってまいりたい」と述べた。詳細な制度設計については、予算編成過程後の冬ごろに提示できるよう整理したいとの見通しも示した。

《奥山直美》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top