日本金融教育支援機構は、「FESコンテスト」で小学生による審査を授業で本格的に導入する。これにともない、2025年開催の「第3回FESコンテスト Supported by ゆうちょ銀行」の審査を授業で行う自治体や学校を募集する。募集締切は、2025年10月31日。
「FESコンテスト」は、中高生が作成した「小学生にも伝わることばで、幅広い世代の学びとなる金融教育ショート動画」をテーマに競う全国的な教育イベントである。大学生が運営を、中高生が応募を、小学生が学びを担う「世代連鎖型」の仕組みを通じて、若年層への金融教育を推進してきた。
これまで、小学生による審査は学習塾やNPO法人での任意審査にとどまっていたが、第3回目の今回は現場の先生の要望を受けて小学校の授業に正式に導入。作品の評価や講評に関わる初の試みを実施することで、金融教育を「自分ごと」として根付かせることを目指す。
成人年齢の引き下げとSNSの普及により、年々低年齢化しているお金のトラブルに対抗して、子供たちが主体的にお金と向き合う力を養う必要性が高まっている。本取組みは、金融広報中央委員会が提唱する「金融教育プログラム」の目標に基づき、より良い生活を送るための「生きる力」を育むことを目的としている。
「FESコンテスト」の「小学生審査」は、貯金や節約を超えて金融を多角的に考え、自分の意見を根拠をもって表現する貴重な機会を小学生に提供。2025年度の取組みとして、小学生が主体的に参加できる仕組みを構築。審査票は福島市立福島第一小学校の横山淳平先生を中心に作成、吹田市立吹田第一小学校の指宿和也先生の協力で小学生の審査も実施している。
イベントには全国の小学校や小学生向け学童、塾の先生に協力を呼びかけ、1年生から6年生が参加できる。学年ごとの感じ方や視点も審査に反映し、新しい金融教育の形を提案する。
自治体や学校に対しては、指導案の提供を行い、金融の多角的理解、思考・判断・表現力の育成、主体的な学びの醸成に役立てる。自治体が導入することで、地域リテラシー向上や教育DX推進として先進的な事例を創出する。
小学生の講評は審査会に回付され、コンテストの結果に影響を及ぼす可能性がある。結果提出締切は2025年11月27日。
◆「第3回 FESコンテスト Supported by ゆうちょ銀行」表彰式
日時:2025年11月29日(土)13:00~15:30
会場:日本科学未来館 未来館ホール(東京都江東区青海2丁目3番6号)
対象:自治体の提供会場、公立・私立小学校、民間塾など
締切:2025年10月31日(金)
授業実施期間:2025年11月10日(月)~11月25日(火)
結果提出期限:2025年11月27日(木)当機構必着
申込方法:日本金融教育支援機構「お問い合わせ」から