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早稲田大と三菱電機、産学連携協定を締結…DX人材育成

 早稲田大学と三菱電機は2025年3月27日、早稲田大学データ科学センターと三菱電機人財統括部で協定を締結したことを発表した。早稲田大学の教育プログラムを活用し、最新の技術と理論を三菱電機グループの従業員向けに提供するとともに、成果を早稲田大学におけるプログラムにフィードバックして発展させていく。

事例 企業×学校
左から:三菱電機 人財統括部グローバル人財部人財開発センター長 西川孝典氏、常務執行役 CHRO 阿部恵成氏、早稲田大学 データ科学センター所長 松嶋敏泰氏、副総長 須賀晃一氏
  • 左から:三菱電機 人財統括部グローバル人財部人財開発センター長 西川孝典氏、常務執行役 CHRO 阿部恵成氏、早稲田大学 データ科学センター所長 松嶋敏泰氏、副総長 須賀晃一氏
  • 早稲田大学で2025年度に開講する三菱電機グループ向け講座(2025年4月1日時点)
  • 7種類の学習コースの概要

 早稲田大学と三菱電機は2025年3月27日、デジタルトランスフォーメーション(DX)の人材育成における産学連携を推進するため、早稲田大学データ科学センターと三菱電機人財統括部で協定を締結したことを発表した。早稲田大学の教育プログラムを活用し、最新の技術と理論を三菱電機グループの従業員向けに提供するとともに、成果を早稲田大学におけるプログラムにフィードバックして発展させていく。

 早稲田大学は2017年12月1日に「データ科学センター」を設立し、理工系・人文社会系の専門領域で得られた知見と、最新のデータ科学との融合を図るプラットフォームを提供することにより、総合知・新しい知の創造と複雑でグローバルな社会問題解決を行うことができる人材の育成を目指すとともに、大学全体の研究力の向上を目指している。

 三菱電機は、デジタル基盤「Serendie」を活用し、お客様から得られたデータをデジタル空間に集約・分析するとともに、グループ内が強くつながり知恵を出しあうことで、新たな価値を生み出し社会課題の解決に貢献する「循環型 デジタル・エンジニアリング」を推進している。その中核となるDX人材の強化に向けたグループ従業員育成施策の1つとして、2025年4月1日に「DXイノベーションアカデミー」を設立することを発表している。

 今回の協定に基づき、早稲田大学の教育プログラムを活用した最新の技術と理論を習得する場を、2025年度中に三菱電機グループの「DXイノベーションアカデミー」講座として同グループ従業員向けに提供。また、その成果を早稲田大学におけるデータ科学教育プログラムにフィードバックし発展させていくことで、共に価値の向上を図る産学共創スキームの構築を目指す。

 また、早稲田大学の学生が大学で学んだ理論を実践で応用する機会として、三菱電機の実際のDX関連プロジェクトに早稲田大学の学生をインターンシップで受け入れるなどの、産学連携型キャリア教育プログラムを2025年度中に開始。これにより、データサイエンスの知識を深め、実際のビジネスに応用可能なスキルを獲得するなど、学生のキャリア形成を支援する。

 さらに、早稲田大学と三菱電機の双方で実施するDXやデータサイエンスに関する講演会・研究会、交流イベントなどを通じた相互の人材交流を推進。これらの活動を通じて、企業における人材育成のあるべき姿や、大学が期待する企業のキャリア教育などについて議論し、大学教育から企業での実際のビジネスへの適用までを考慮した能力開発、人材育成スキームの構築を産学一体となって進めていく。

 三菱電機 常務執行役 CHRO 人財統括部長の阿部恵成氏は「早稲田大学の最先端技術と当社の事業への適用技術・応用知識を組み合わせ、大学と企業が一体となった産学共創の新たな形としてDX人材育成を強力に推進し、サステナブルな社会の実現に寄与していきます(一部抜粋)」とコメント。両者は、最新のデータサイエンス技術と実務応用を組みあわせた効果的なDX人材育成を目指す。

《吹野准》

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