青森県教育委員会は2025年2月27日、2026年度(2025年度実施)の青森県公立学校教員採用候補者選考試験において、試験免除要件を大幅に緩和することを発表した。他都道府県の現職者や元職者、県内の講師経験者などが対象となる。具体的には、第一次試験の免除対象が拡大され、受験者の負担が軽減される見込みだ。
今回の変更は、教員採用試験の受験者数を増やし、優秀な人材を確保することを目的としている。少子化や教員不足が進む中、青森県は他都道府県からの経験者を積極的に受け入れることで、教育の質を向上させる狙いがある。試験免除の対象者は、3年以上の経験を有する他都道府県の現職者や、過去10年間に3年以上の経験をもつ元職者など。
具体的な変更点として、これまで小学校や特別支援学校小学部に限られていた他都道府県の現職者に対する第一次試験の免除が、すべての校種に拡大される。また、特別支援学校受験者に課されていた特別支援教育に関する事項についても、3年以上の経験があれば免除されることとなった。
さらに、青森県や他都道府県の元職者に対しても、過去10年間に3年以上の経験があれば第一次試験が免除される。これにより、教員としての経験をもつ人材が再び教育現場に戻りやすくなる。
また、青森県の国立学校や公立学校での講師経験者に対する免除要件も緩和される。これまで36月以上の経験が必要だったが、24月以上に短縮されることとなった。これにより、より多くの講師経験者が試験免除の恩恵を受けることができる。
さらに、前年度の教員採用試験で第一次試験を通過し、第二次試験を受験したが通過しなかった者についても、翌年度1回限りで第一次試験が免除される。この免除は、同一の校種・教科を受験する場合に限られるが、特別支援教育に関する事項も含まれる。
なお、2026年度の募集人員や試験の概要については、3月下旬に公表される予定。青森県教育委員会は、今回の変更により、より多くの経験者が教員として活躍できる環境を整えることを目指している。