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プログラミングで学ぶカーボンニュートラル、三芳町で実証授業

 日鉄ソリューションズ(NSSOL)は、プログラミングを通じて地域のカーボンニュートラルを学ぶ授業コンテンツ「めざせ!カーボンニュートラル」を開発。埼玉県三芳町と共同で地域版教材を作成し、三芳町立藤久保小学校で実証授業を実施した。この教材は、NSSOLが運営するプログラミング学習サイト「K3Tunnel\ケイサントンネル」で公開されている。

教材・サービス 授業
三芳町版のCO2排出量シミュレーター画面
  • 三芳町版のCO2排出量シミュレーター画面
  • 実証授業のようす(左:シミュレーション、右:自身が取り組むアクションの決定)

 日鉄ソリューションズ(NSSOL)は、プログラミングを通じて地域のカーボンニュートラルを学ぶ授業コンテンツ「めざせ!カーボンニュートラル」を開発。埼玉県三芳町と共同で地域版教材を作成し、三芳町立藤久保小学校で実証授業を実施した。この教材は、NSSOLが運営するプログラミング学習サイト「K3Tunnel\ケイサントンネル」で公開されている。

 2050年のカーボンニュートラル実現に向け、次世代を担う子供たちへの環境教育が重要視されている。しかし、カーボンニュートラルに関する教育は、国や都道府県単位の情報が多く、子供たちにとって自分事として捉えにくいという課題がある。NSSOLはこの課題に対応するため、架空の町を舞台にしたCO2排出量シミュレーターをプログラミングし、カーボンニュートラルをシミュレーションする教材を開発した。自治体版では、地域の特色を反映したマップやCO2排出量データ、地域が力を入れている環境政策や取組みをカスタマイズできる仕組みを構築している。

 自治体版の開発では、温暖化対策や環境教育の担当者とNSSOLが共同で、自治体の特色を反映したマップの製作、注力している環境政策や取組みをCO2削減アクションリストに反映、自治体のCO2排出量データの反映に取り組んだ。最初の連携先として三芳町と協力し、2024年10月23日と25日に藤久保小学校の6年生105名を対象に、三芳町版教材を使った実証授業を行った。児童たちは、三芳町のカーボンニュートラル実現に向けたアクションをプログラミングしたシミュレーター上で試行錯誤し、自分の生活で実践できることを考えることで、行動変容を促進した。

 三芳町教育委員会の古川慶子教育長は「児童は地域の環境課題やカーボンニュートラルについて情報収集や協働学習を進め、知識を定着させてきました。この身に付けた知識をより深めていく探究的な学習へ発展させるため、本教材『めざせ!カーボンニュートラル』を活用しました」と述べた。児童たちは、地域の特色を認識しながらカーボンニュートラルをシミュレーションする仮想空間での体験を通じて、実社会での実践に繋げていく。

 今後、三芳町版を皮切りに、宮城県富谷市、岡山県真庭市と連携して自治体版教材を開発し、連携先自治体や授業実践先学校の拡大を図る。NSSOLは環境省が進める「デコ活」に賛同し、自治体との連携拡大を通じて地域の環境教育を促進し、サステナビリティ経営の推進とカーボンニュートラル実現に貢献していく。

《佐藤愛》

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