小中学生プログラミング教室「ガリレオ・テック・アカデミー」を運営するガリレオ・プロジェクトは2024年7月30日、Minecraft Education向けの「化学拡張アドオン」のリリースを発表した。中学・高校レベルの化学教育内容を取り入れている。
Minecraft Educationは、世界的人気ゲームMinecraftをプログラミング教育、情報教育、科学教育などの教材として使えるようにした教育機関向けエディション。しかし、化学の分野においては、最初から含まれている機能では限られた物質しか扱うことができなかった。
そこで今回、学校の授業でも使用できるよう、化合物の種類や化合物生成システムなどの補強を実施。中学・高校化学のカリキュラムに沿って選定した約140種類の重要な化合物を追加した。元素ブロックを使用し、組成式どおりに化合物を作成することで、視覚的にレシピを覚えることができるようになるという。
また、硝酸の合成法であるオストワルト法や、硫酸の合成法である接触法など、無機物・有機物・金属などの工業的製法を忠実に再現したレシピを追加。レシピに沿って合成法を学習することで、実験室では難しい化学反応を体験できる。
さらに、Minecraft Educationでは、ブロックやアイテムを元素ブロックに分解する物質還元器について、限られたブロックやアイテムのみ分解可能だったが、「化学拡張アドオン」では、すべてのブロック・アイテムを分解することが可能となり、物質の構成要素の理解をより深めることができるようになるという。
ガリレオ・プロジェクトでは、「化学拡張アドオン」を広く教育現場で使えるよう、先生向けのガイドブックと授業プラン例を提供する。生徒の理解や興味を把握しやすくするとともに、グループワーク促進のための協力型の授業など、教材の特徴を生かしながら、あらゆる授業形態に対応した内容になっているという。
「化学拡張アドオン」は、近日中にガリレオ・プロジェクトのWebサイトに掲載される予定。