教育業界ニュース

英語学習にゲーム活用「モチベーション向上」京大・ゲシピが実証

 ゲシピは2023年8月22日、ゲームを活用した英語学習効果の実証実験の結果を公表した。京都大学大学院と共同研究したもので、ゲーム環境において高いレベルの言語アウトプットが生まれ、「学習モチベーションも向上する」ことが実証されたという。

教材・サービス その他
「eスポーツ英会話」を使用した実証実験
  • 「eスポーツ英会話」を使用した実証実験
  • 「eスポーツ英会話」を使用した実証実験
  • 「eスポーツ英会話」代表の真鍋拓也氏

 ゲシピは2023年8月22日、ゲームを活用した英語学習効果の実証実験の結果を公表した。京都大学大学院と共同研究したもので、ゲーム環境において高いレベルの言語アウトプットが生まれ、「学習モチベーションも向上する」ことが実証されたという。

 ゲシピは、eスポーツを活用したメタバース教育スタートアップ企業。ゲームを活用した第二言語としての英語学習効果を確かめるため、「eスポーツ英会話」を使用した実証実験を実施した。「eスポーツ英会話」は、ゲームの世界で学ぶオンライン英語コミュニケーションレッスン。英語でのアウトプット(発話)に特化し、これまでに5万回以上の受講実績のある教育プログラムとなっている。

 実験は、京都大学大学院 人間・環境学研究科 ピーターソン研究室のスペンサー・ハンリン研究員の協力のもと、7~12歳の、英語初心者から中級者までの「eスポーツ英会話」の生徒5人を対象に実施。ゲーム機器および使用ゲームタイトルに慣れ親しんでいる人に限定して行われた。実験方法は、日本語/英語のバイリンガル教師による毎週のセッションを通して3か月間観測。使用したゲームタイトルは「AMONG US」。講師は英語での会話を中心に行い、カリキュラムに応じた基礎的な単語を紹介した。

 結果として、生徒は時間の経過とともに2つの構文をつなげた1つの文章の使用が全体的に増加し、5回目のレッスンあたりで発話量は一定化。文章の例として、「I usually eat Ramen when I am hungry」をあげている。全体的に高いレベルの言語生成が見られ、10クラスで 327 の発話(生徒平均57発話、英熟語28発話)があった。紹介した英熟語やそのアレンジ表現の使用がメインとなったほか、生徒は継続的な熱量が感じられ、5人中4人はモチベーションを高く維持した。なお、発話は多いが正確な文法ではないことや、一部ゲームに偏った言語使用の可能性もあることなどから、結果は決定的なものでなく長期的な研究が必要になるという。

 「eスポーツ英会話」代表の真鍋拓也氏は、「eスポーツ英会話では実践的な英会話コミュニケーションを習得するために、ゲームの世界を外国留学先のように活用し、効率的で実感性が高くかつ楽しいレッスンカリキュラムを提供している」とし、今後も「メタバース教育の先駆者としてこれからも先進的かつ効果の高い教育プログラムを提供していく」とコメントしている。

《田中志実》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top