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5高専「KOSEN-REIM」設立、インフラメンテナンス分野の人材育成

 舞鶴高専、福島高専、長岡高専、福井高専、香川高専の5校は2023年6月30日、「高専インフラメンテナンス人材育成推進機構(KOSEN-REIM)」を設立した。教育システムの提供を通して地方自治体や民間の建設技術者のスキルアップ、高専生のメンテナンスマインドの育成を図る。

教育行政 その他
高専インフラメンテナンス人材育成推進機構(KOSEN-REIM)
  • 高専インフラメンテナンス人材育成推進機構(KOSEN-REIM)
  • 「KOSEN型産学共同インフラメンテナンス人材育成システムの構築」教育拠点など
  • 事業構想
  • 「実務家教員育成研修プログラム」など
  • 舞鶴高等専門学校

 舞鶴高専、福島高専、長岡高専、福井高専、香川高専の5校は2023年6月30日、「高専インフラメンテナンス人材育成推進機構(KOSEN-REIM)」を設立した。教育システムの提供を通して地方自治体や民間の建設技術者のスキルアップ、高専生のメンテナンスマインド育成を図るという。

 日本では、高度成長期以降に建設・整備された道路橋、トンネル、河川、港湾、下水道などのインフラにおいて、建設から50年以上経過する施設が増加している。社会資本の高齢化・老朽化に対し、適切な予防保全措置を講じなければ、道路橋の落下やトンネルの崩落といった重大な事故をも招きかねないという。

 一方で、多くのインフラを維持管理している地方公共団体では、土木部門の技術職員が減少。民間でも、入職者の減少傾向により人材の確保や技術継承が困難になっているという。

 このような社会的要請に応えるため、舞鶴高専、福島高専、長岡高専、福井高専、香川高専の5校は、2019年度より文部科学省補助事業「KOSEN型産学共同インフラメンテナンス人材育成システムの構築」を活用。eラーニングシステムの開発、講習会や技術資格試験の実施、教育プログラムの講師の育成など、さまざまな取組みを行ってきた。

 文部科学省補助事業は2023年度に終了となるが、これまでに構築した人材育成システムを安定的に継続・発展させていくとして、今回「高専インフラメンテナンス人材育成推進機構(KOSEN-REIM)」を設立したという。

 「高専インフラメンテナンス人材育成推進機構(KOSEN-REIM)」は、インフラメンテナンス分野の人材育成を担う各高専を支援し、教育システムの提供を通して、地方自治体や民間の建設技術者のスキルアップ、高専生のメンテナンスマインド育成を図るとともに、教育環境を全国の高専に展開することや、高専のネットワークを通じて行政への技術支援を行うことを目指していくとしている。

 なお、設立を記念して7月20日に設立記念フォーラムを開催。KOSEN-REIMの会員(法人・個人・行政)を対象に、キャンパスプラザ京都(オンラインでも開催)にて、事業概要説明や、国土交通省総合政策局公共事業企画調整課長の岩﨑福久氏による「地域インフラ群再生戦略マネジメントの実現に向けて~インフラメンテナンス第2フェーズへ向けた取組み~」と題した基調講演などを行う。

◆設立記念フォーラム
日時:2023年7月20日(木)15:00~17:00
会場:キャンパスプラザ京都(京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939)
※オンラインでも開催
対象:KOSEN-REIMの会員(法人・個人・行政)のみ

《木村 薫》

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