教育業界ニュース

大学の比較評価「大学ファクトブック2023」公表

 文部科学省は2023年3月29日、経済産業省および日本経済団体連合会とともに、「大学ファクトブック2023」を取りまとめ公表した。産連調査対象大学(非掲載希望を除く)のデータベースやランキングで強みや特徴、産学連携体制の整備状況を比較・評価できる。

教育行政 文部科学省
項目別ランキング:大型共同研究
  • 項目別ランキング:大型共同研究
  • 大型共同研究 実施件数の推移
  • 大学等と民間企業との共同研究における研究費の規模別内訳

 文部科学省は2023年3月29日、経済産業省および日本経済団体連合会とともに、「大学ファクトブック2023」を取りまとめ公表した。産連調査対象大学(非掲載希望を除く)のデータベースやランキングで強みや特徴、産学連携体制の整備状況を比較・評価できる。

 経済産業省は2016年、文部科学省とともに「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」を策定。文部科学省が毎年実施する「大学等における産学連携等実施状況について」の調査(以下、産連調査)により取りまとめ、結果を分析。2018年には「産学官共同研究におけるマッチング促進のための大学ファクトブック」を公表、その後毎年改良している。

 今回、2021年度の産連調査の結果(2023年2月28日公表版)をもとに内容を更新。「大学ファクトブック2023」として公表した。同ブックはPDFファイルの「はじめに、ランキング」と、Excelマクロ形式のファイル「大学個別シート検索(国立・公立・私立大学)」「大学検索」で構成している。

 「はじめに、ランキング」では、共同研究、受託研究・特許関係、地域社会との産学連携関係等の項目別で上位30大学をランキングするとともに、「トピックス」で大学におけるガイドラインに基づく取組みとその成果について、個々の大学の置かれた現状を明確にするため、テーマごとの全体の状況について概観できるデータを整理している。

 たとえば、大型共同研究における民間企業との共同研究費受入額は、1位「東京大学」、2位「大阪大学」、3位「東北大学」、4位「京都大学」、5位「名古屋大学」。民間企業との共同研究費受入額1,000万円以上の実施件数は、1位「東京大学」、2位「大阪大学」、3位「東北大学」、4位「京都大学」、5位「慶應義塾大学」等。

 大型共同研究の実施件数は近年、右肩上がりで増加。大型共同研究は、件数でみると全体に占める割合は小さいが、額でみると全体の半分近くを占め、大学における共同研究の受入額への影響が大きいこと等を「トピックス」欄で解説している。

 検索ツールでは、大学ファクトブック2023に掲載している内容から、大学個別シートや大学を検索する機能を提供。「大学個別シート検索」は大学名から大学ファクトブックの個別シートを検索・取得できる。また「大学検索」は11項目を条件として大学名を検索できる。

 「大学ファクトブック2023」は、経済産業省のWebサイトで公開。文部科学省のWebサイトからもリンクしている。

《川端珠紀》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top