河合塾グループのKEIアドバンスは、シンガポールのEdTech企業ClassDo Pte. Ltd(以下、ClassDo社)と今後の戦略的提携に向けた覚書を締結した。両社のもつ教育に関する知見とテクノロジーを活用し、学習者にあわせて個別最適化された新しい教育モデルの構築と普及を目指す。
河合塾グループのKEIアドバンスでは、学習者(生徒)と指導者(先生)の組合せを最適化するアルゴリズム・AIを活用した最先端の研究開発を行い、個別最適化により教育体験をアップデートすることを目指している。
一方、シンガポールのClassDo社は、従来型の教師主導の一方的な授業から学習者主体の参加型授業にスムーズに転換できる参加型授業オンラインクラスルー厶「ClassDo」を開発・提供。生徒の学習記録を大量に蓄積する等、オンラインならではの特長を兼ね備えている。
近年のコロナ禍をはじめとした急激な社会の変化やテクノロジーが急速に進歩する現代において、日々更新される知識をアップデートするアップスキルや新しい知識・技術を身に付けるリスキルの必要性が高まっている。しかし、これらの力は従来型の知識・技能の習得を目的とした画一的・一方的な教育モデルでは、対応しきれないことが課題となっている。
そのような中で、教育業界のリーディングカンパニーである両社が締結し、新時代の教育モデルを構築する「教育のパラダイムシフト(革新)」の実現を目指す。両社が培ってきた技術やノウハウを掛け合わせ、「参加型学習」と「学習者ひとりひとりに個別最適化された教育機会の提供」を実現するため、共同研究の開始に至ったという。
共同研究では、ClassDo社がそのプラットフォームを通じて保有する豊富な学習行動データをKEIアドバンスのarsenプロジェクトが分析し、学習者の非認知能力を評価分析するアルゴリズムとして開発する。このアルゴリズムを「ClassDo」サービスに応用することで、集団授業や個別指導での学びで既存の画一的なカリキュラム・メニューを超えた、自律型・自己調整型の学習を実現し、新時代の教育モデル構築に貢献するとしている。
例としては、より学習効果の見込める指導者と生徒、もしくは生徒同士のマッチング成立によるパフォーマンス向上、キャリアカウンセリングや企業研修で職業マッチングや人材配置の際の評価としても活用が期待されるという。