追手門学院大学(追大)は2022年12月23日、カナダ・ケベック州のラヴァル大学と包括連携協定を締結した。追手門学院大学は2021年、心理学部心理学科に人工知能・認知科学専攻を開設しており、今回の協定によりさらなる教育・研究の高度化を目指す。
追手門学院大学は、人の知能メカニズムと人工知能(AI)をつなぐ新たな理工系分野として心理学部心理学科に人工知能・認知科学専攻を開設。今回の協定により、さらなる教育・研究の高度化を目指し、「教員の交流」「学生の交換や派遣」「共同研究活動」「セミナーへの参加」を連携して行う。また、「教育学的および科学的文書の交換」「共同トレーニングプログラム」「共同出版」も進めていく。
カナダ・ケベック州にあるラヴァル大学は、1663年に創設された神学校を源流とするカナダ最古の総合大学。理工学部や社会科学、医学部等、17の学部で約4万7,000人以上の学生が学んでおり、近年では、IoTやロボット等の最新技術を活用した人間工学や都市工学等の研究・社会実験を積極的に推進している。
今回の包括協定では、ラヴァル大学の研究と追手門学院大学のAI認知科学やスポーツ科学等の研究との融合により、新たな価値創出を目指す。
最初の共同研究テーマは、メタバースと実世界をつなぐヒューマンインターフェースの研究・開発。メタバース上であたかも実世界にいるかのように「見たり、聞いたり、動いたり、触って感じる」ことを可能にするヒューマンインターフェースの研究・開発について、ラヴァル大学が進める「遠隔介護」や「遠隔リハビリ」の分野を候補に進めていく。
また、ケベック州政府が日本の産業界と進める国際共同研究の推進施策の一環で、研究成果の社会実装に向けた州政府からの支援も予定されている。11月9日には、ラヴァル大学とケベック州政府在日事務所の職員らが追手門学院大学を訪問。包括協定締結後の取組みの検討と視察を行った。