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精神疾患による休職は過去最多5,897人…公立学校教職員調査

 文部科学省は2022年12月26日、2021年度(令和3年度)公立学校教職員の人事行政状況調査の結果を公表した。精神疾患による病気休職者は、前年度比694人増の5,897人で、過去最多となった。

教育行政 文部科学省
教育職員の精神疾患による病気休職者数
  • 教育職員の精神疾患による病気休職者数
  • 教育職員の懲戒処分等の状況
  • 女性管理職(校長・副校長・教頭)の割合
  • 教育職員の育児休業等の取得状況
  • 病気休職者の学校種別・性別状況(教育職員)
  • 病気休職者の職種別・年代別状況(教育職員)

 文部科学省は2022年12月26日、2021年度(令和3年度)公立学校教職員の人事行政状況調査の結果を公表した。精神疾患による病気休職者は、前年度比694人増の5,897人で、過去最多となった。

 公立学校教職員の人事行政状況調査の対象は、都道府県・指定都市の計67教育委員会。公立の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校の教職員について、病気休職や懲戒処分等の人事行政状況を調査した。

 精神疾患による病気休職者は、全教育職員数の0.64%にあたる5,897人。前年度より694人増え、過去最多となった。男女別では、男性2,406人、女性3,491人。年代別では、20代1,164人、30代1,617人、40代1,478人、50代以上1,638人。

 学校種別にみると、小学校2,937人(在職者に占める割合0.71%)、中学校1,415人(同0.61%)、義務教育学校21人(0.41%)、高等学校742人(0.42%)、中等教育学校10人(0.54%)、特別支援学校772人(0.85%)。職種別では、校長22人(0.07%)、副校長等99人(0.27%)、主幹教諭等94人(0.38%)、教諭等5,392人(0.70%)。

 懲戒処分等を受けた教職員は4,665人で、前年度より564人増加した。内訳は、「交通違反・交通事故」2,366人、「体罰」340人、「性犯罪・性暴力等」215人等。「性犯罪・性暴力等」のうち、児童生徒等に対する性犯罪・性暴力により懲戒処分を受けた教職員は93人であった。

 女性の管理職(校長、副校長、教頭)は、2022年4月1日時点で1万5,103人。2021年4月1日時点から746人増加した。女性管理職の割合は22.3%で、過去最高を更新した。

 2021年度に新たに育児休業等を取得可能となった教育職員のうち、育児休業の取得割合は、男性9.3%、女性97.4%。前回の2018年度調査(男性2.8%、女性96.9%)から、男女とも上昇した。


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