文部科学省は2022年11月18日、医・歯学生が卒業時までに身に付けておくべき、必須の実践的診療能力に関する学修目標等を示した「教育モデル・コアカリキュラム(2022年度改訂版)」を公表した。
「医学/歯学教育モデル・コア・カリキュラム」は各大学が策定するカリキュラムのうち、全大学で共通して取り組むべき「コア」の部分を抽出し「モデル」として体系的に示したもの。医学生の学修時間数の3分の2程度、歯学生は6割程度を目安としている。初版は2001年3月策定。
2022年度改訂版のモデル・コア・カリキュラムのキャッチフレーズは「未来の社会や地域を見据え、多様な場や人をつなぎ活躍できる医療人の養成」。医師・歯科医師に求められる基本的な資質能力を2040年以降の社会を想定し共通化した。
新たに共通項目となったのは「総合的に患者・生活者をみる姿勢」「情報・科学技術を活かす能力」の2項目。医師/歯科医師として求められる資質・能力を新設2項目を含む10項目で定義している。
医学教育モデル・コア・カリキュラムでは、資質・能力に紐づいた個別の学修目標を記載し、「習得すべき疾患」「基本診療科」「主要症候」等を別表として一覧表示した。学習方略としては、参考となる教育学の理論、代表的な用語解説を掲載。その他、評価・方策について参考となる11事例を紹介している。
歯学教育モデル・コア・カリキュラムでは、5つの大項目で学修目標を示し、「診療参加型臨床実習の内容と分類」「代表的医科疾患・病態」「症候から鑑別すべき主な原因疾患」を別表として一覧表示した。学習方略としては、参考となる教育学の理論、代表的な用語解説を掲載。その他、評価・方策について参考となる18事例を紹介している。
2022年度改訂版モデル・コア・カリキュラムは、2024~2029年度の入学生に適用(予定)される。