大阪電気通信大学高等学校は2022年度の新入生より、リユースパソコンの活用を始めた。保護者の経済的な負担や、パソコン製造にかかる環境負荷を減少させることができる。
大阪電気通信大学高等学校の工学科では、プログラミング授業で使用するパソコンとして従来から新品のパソコンを斡旋していたが、保護者の負担が大きく、導入方法の多様化を検討していた。
そこで、2022年度の新入生にはANSのリユースパソコンを斡旋。工学科の新入生全255名へ案内した結果、約86%がリユースパソコンを選択し、219台のリユースパソコンが使用されていることがわかった。
使用されているリユースパソコンは、おもに大企業・団体等から回収した使用済みパソコンを再生しており、パソコンの回収時にはデータ消去を行い、破損部品の取換えやクリーニング等を行ったうえで、OS等必要ソフトをインストールして提供されている。新規購入価格のおよそ3分の1に抑えられるという。
リユースパソコンを使用することにより、購入価格を抑えられるだけでなく、新規製造にかかる資源導入や温暖化ガス排出等の環境負荷の大幅な軽減を可能にし、学校としてのSDGsへの取組みや生徒の意識向上にもつながると考えられる。
リユースパソコンは各所で活躍の場が広がっているが、使用済みパソコンの回収率は11%(2019年)にとどまっている。
大阪電気通信大学高等学校では、今後の品質状況やサポート等を評価したうえで、2023年度以降もリユースパソコンの継続を予定していく。