東京都教育委員会が進める「TOKYOスマート・スクール・プロジェクト」は、ICTの活用により「児童・生徒ひとりひとりに最適な学びの実現」を目指すプロジェクト。東京都教育委員会では、TOKYOスマート・スクール・プロジェクトの一環である「学びの改革」として、義務教育段階からの1人1台端末の学習を継続できるよう、「高校段階での1人1台端末体制の整備」「普通教室および特別教室での無線LAN環境の100%整備」を進めてきた。
2022年度(令和4年度)入学生から順次端末を活用した授業が開始することを受け、それに先立ち2020年度(令和2年度)および2021年度(令和3年度)に「全都立学校への無線LAN環境の構築・展開」を計画。都立学校255校を対象とするプロジェクトは、Cisco社製無線アクセスポイント約1万8,000台、PoEスイッチ約3,500台に及ぶ大規模無線LAN環境となる。S&Iは、プロジェクトマネジメントから構築・展開まで、トータルで支援にあたった。
プロジェクトの経緯として、2020年度には無線LANアクセスポイント外8点の借入れを実施し、87校に設置。2021年度は、無線LANアクセスポイント等の借入れを実施し、168校に設置した。
S&Iは、各年度のプロジェクトにおいて、プロジェクト開始から各学校の現地調査完了までを3か月、無線アクセスポイントおよびPoEスイッチの設置を3か月、計6か月という短期間で完了させたという。
無線LAN環境の構築では、ネットワーク環境と機器に加え、接続する端末との相性によりさまざまな課題が生じる。これらの課題に対しては、1つ1つ効率的かつ、粘り強く原因を特定しながら最適なチューニングを施し、対応していく技術力と柔軟な対応力が求められる。S&Iでは、今後も徹底したプロジェクト管理と技術力をもって、学校におけるICT環境の充実に貢献していくとしている。