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【GW2022】大型連休中の感染対策を周知、文科省

 文部科学省は2022年4月28日、大型連休中の新型コロナウイルス感染拡大の防止対策について、内閣官房新型コロナウイルス等感染症対策推進室からの周知依頼を関係各所へ発出した。

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 文部科学省は2022年4月28日、大型連休中の新型コロナウイルス感染拡大の防止対策について、内閣官房新型コロナウイルス等感染症対策推進室からの周知依頼を関係各所へ発出した。

 「大型連休における感染拡大の防止について」は、新型コロナウイルス感染症対策分科会において4月27日に議論した結果を踏まえ、大型連休中の感染症対策について政府が留意点等を取りまとめたもの。

 現在、新規感染者数は、全国的に緩やかな減少が続いているが、地域によって感染状況の推移に差がある。首都圏ではすべての年代で概ね減少傾向だが、沖縄県ではすべて年代で新規感染者数が増加。特に10代以下の増加が顕著であり、高齢者の増加も継続していることから、今後、他の地域でも高齢者の感染状況を注視していく必要があるとしている。

 感染場所としては、学校等がもっとも多く、ついで事業所、保育園・幼稚園等。学校等の割合は増加傾向にある。また、20代では飲食店の割合が減少し、事業所での感染がもっとも多い。クラスター事例については、飲食店よりも、学校・教育施設、児童福祉施設、高齢者施設、職場等が大きな割合を占めている。

 病床使用率・重症病床使用率は低い水準を推移。高齢者のワクチン3回目接種率は8割を超えていることから、現時点で、都道府県から「まん延防止等重点措置」適用の要請はなく、直ちに重点措置を適用する状況にはないことを明記している。

 大型連休中の感染対策としては、「基本的な感染対策の徹底」「積極的な検査の受診」「ワクチン3回目接種の推奨」の3つが必要としたうえで、場面・場所に応じた対策も必要であると記載。GW中の旅行や帰省については、事前にワクチン3回目接種を受ける、または出発前に抗原検査キット等による検査を受けることを推奨。

 具体的には、飲食店では感染対策が講じられている店舗を選び、基本的な感染対策を実施したうえで利用するとともに、大人数、大声、長時間、三密を避け、換気等を徹底すること。

 イベントでは、主催者等は規模等に応じて、感染防止安全計画による対策を徹底。都道府県は、観客の感染拡大リスクを抑制するため、イベント等の前後の活動における基本的な感染対策の徹底の呼びかけ等を行うこと。参加者は都道府県の呼びかけに従い、基本的な感染対策等を徹底して参加すること。必要に応じて、積極的に事前検査を受けることを求めている。

 学校・保育所等は、「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」「保育所における感染症対策ガイドライン」等を踏まえた対応を基本に、オミクロン株に対応して現在実施している感染対策の強化の徹底をあらためて周知。部活動等についても、事前の体調確認や換気等の徹底を求めた。大学では拠点接種に加え、自治体等と大学等が連携した接種会場等における団体接種により、接種を希望する学生へのワクチン接種を促進するよう求めている。

 なお、感染拡大で、これらの施設でクラスターが多発した場合には、地域の実情に応じ、職員の頻回検査、部活動等における感染リスクの高い活動の制限、保育所における症状のある子供の登園自粛要請等を行うことを付記している。

 高齢者施設については、陽性者が出た場合の早期介入・支援、介護職員の応援派遣、発熱した職員の休暇徹底、ワクチン3回目接種の早期完了等、オミクロン株の感染強化策の徹底をあたらめて周知。加えて、クラスター発生時は、職員の頻回検査、面会時の感染対策の徹底等を行うことを記している。

 その他、ショッピングモール等、多くの人が訪れることが予想される施設にも、業種別ガイドラインの遵守や基本的感染対策の実施をあらためて周知徹底。特に、入場者が密集しないよう整理・誘導や混雑状況の可視化、換気の徹底等に注意するよう求めている。

 事業所では、特に食堂や寮等、職員の交わりが想定される場所での換気や共用部分の消毒等を徹底すること。クラスターが多発している場合には、職場での懇親会等は延期・縮小を含めて検討するよう求めている。家庭内においても移動先から戻った後を含め、体調不良者がいる場合には、速やかに医療機関を受診するか検査を行う等、感染対策を徹底するよう呼びかけている。
《川端珠紀》

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