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小中一貫教育の事例集…文科省が第2版を作成

 文部科学省は2022年3月9日、「小中一貫した教育課程の編成・実施等に関する事例集(第2版)」を作成した。全国11の小中一貫教育の事例を取り上げるとともに、校長や地方教育行政の視点によるコラムも掲載。全国各地の学校の特色ある取組みや工夫を盛り込んでいる。

教育行政 文部科学省
 文部科学省は2022年3月9日、「小中一貫した教育課程の編成・実施等に関する事例集(第2版)」を作成した。全国11の小中一貫教育の事例を取り上げるとともに、校長や地方教育行政の視点によるコラムも掲載。全国各地の学校の特色ある取組みや工夫を盛り込んでいる。

 小中一貫教育は、2015年に学校教育法等が改正され、2016年から義務教育学校、中学校併設型小学校、小学校併設型中学校が制度化。文部科学省ではこれまで、2016年12月に「小中一貫した教育課程の編成・実施に関する手引」、2018年1月に「小中一貫した教育課程の編成・実施に関する事例集」を作成している。

 今回、制度化から5年を経て、多彩で彩り豊かな取組みが全国で蓄積され、各地域の課題や実情を踏まえた独自の工夫が進展してきたこと等を踏まえ、「小中一貫した教育課程の編成・実施等に関する事例集 第2版」を作成・公開した。

 各事例2ページにわたり、学校(区)概要、導入経緯、小中一貫教育の取組概要とともに取組みの工夫や具体例を掲載。「小中一貫の利点を活かした教育課程の編成・実施」では、大槌町立大槌学園(岩手県・義務教育学校)、足立区立新田学園(東京都・併設型)、信濃町立信濃小中学校(長野県・義務教育学校)、京丹後市立久美浜中学校区(京都府・併設型)、珠洲市立宝立小中学校(石川県・義務教育学校)、横浜市立義務教育学校霧が丘学園(神奈川県・義務教育学校)の6校を取り上げている。

 「小中一貫×『○○○』~小中一貫教育の導入をきっかけとした特色ある教育の追求~」では、高知市立義務教育学校土佐山学舎(高知県・義務教育学校)、飯塚市立小中一貫校幸袋校(福岡県・併設型)、鴨川市立長狭小学校・長狭中学校(千葉県・併設型)、南アルプス市立小中一貫校八田小中学校(山梨県・併設型)、新富町立新田小中学校(宮崎県・併設型)の5校をピックアップ。「地域の活性化」「キャリア教育」「校務の情報化」等、小中一貫の9年間を通じた取組みを紹介している。

 また、「学校経営の視点からの校長コラム」「地方教育行政の視点からの小中一貫教育コラム」もあり、校長の視点からみた学校経営、教育委員会が描く小中一貫教育等を伝えている。

 小中一貫教育の検討・導入段階、学校種、施設形態、特徴等に応じて、参考となる事例を探しやすいよう、テーマごとに学校名やページ数もまとめている。

 事例集第2版は、文部科学省のWebサイトよりPDF形式で公開。全体版の他、事例ごとにも閲覧可能。文部科学省は、自治体や学校が小中一貫教育をより発展させていくための参考にしてほしいとしている。
《奥山直美》

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