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【クレーム対応Q&A】デジタル端末で板書をとりたい

 GIGAスクール構想によりタブレット/PCの1人1台が実現しつつあります。機器の整備が進むことでこれまでと違った課題が出てきます。第50回は「板書を記録するのは紙と鉛筆ではなく、タブレット/PC等のデジタル端末で入力したい」というものです。

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 学校に寄せられるさまざまなクレーム。保護者や地域からのクレームに先生はどのように対応するのが良いだろうか?クラス担任として豊富な経験がある鈴木邦明氏に、学校へ寄せられるさまざまなクレームに対応する際のポイントを聞いた。

担任が自分の判断で回答すべきではない


 GIGAスクール構想によりタブレット/PCの1人1台が実現しつつあります。2021年7月末の時点で約96%の自治体で配置が完了しているとのことです。このように機器の整備が進むことで、これまでと違った課題が出てきます。第50回は「板書を記録するのは紙と鉛筆ではなく、タブレット/PC等のデジタル端末で入力したい」というものです。

 こういった問い合わせが保護者や子供から来た場合、担任が自分の判断で回答することは避けるべきです。学校としてどのようにしていくのかを相談し、決めていく必要があります。今回のテーマである「紙にではなく、タブレット/PCで入力する」ということは、学校での学びの方法としてとても重要なことです。

 日本の学校においては、明治期に近代教育システムが出来上がって以来、ずっと紙の教科書・ノートを活用する形での学びが行われてきました。今回のGIGAスクール構想により、教科書はデジタル教科書、ノートはタブレット/PCに入力ということが一般的なこととなりつつあります。教科書に関しては、紙であれ、デジタルであれ、文科省の審査があるので、各自治体や学校で大きな違いが出るということはないと思います。ただ現在は一般的にノート等に書き記している「記録する方法」については、各学校、さらには各教員によって、考え方、さらには実際の取組みに違いが出てくる可能性があります。

 タブレット/PC等にデジタルで入力することが決して悪い訳ではありません。私自身、この数年、紙のノートに筆記具を使って記録するということはほとんどありません。スケジュール管理を紙の手帳を使って行っているので、そういった記録ぐらいです。それ以外は、会議の記録もパソコンで入力しますし、ちょっとしたメモもスマホで写真を撮ったりしています。紙で配布された資料もスキャナーでPDFにして、パソコンに取り込むということをしています。今の子供たちが成長していく社会では、さらにデジタルでの取組みが重視されるはずです。

 ただ紙(ノート等)に筆記具を使って書くことに意味があることも事実です。特に子供の年齢が小さい(小学校等)場合は、そのことが大切になってくると思われます。これからの時代はタブレット/PC等で入力することが増えてくるはずです。そういった時代だからこそ、紙に筆記具を使って書くということを大切にしていく必要があるのではないかと思います。

学校の方針を明確にする


 今回のテーマである「板書をとるのは紙と鉛筆ではなく、タブレット/PC等のデジタル端末で入力したい」という意見が子供や保護者からあった際には、学校としてどういった方針で取り組んでいくのかということを考えていく必要があります。現在の日本の学校が置かれている状況は、そういったことを考えていく段階にあります。デジタル機器の導入が進み、今後、どういった形でそれらを扱っていくのかということをきちんと考えていく必要がある段階です。過渡期であり、正解が何であるのかということもわかりにくい状況です。それぞれの学校がその学校の現在の状況を見つめ、その時点でどのようにしていくのかを決めていくことが求められます。

 本企画では、読者の皆さまからの質問を受け付けています。下記のボタンをクリックして表示されるフォームより送信ください。実際に学校へ寄せられたクレームの他、保護者が学校へ伝えたクレーム等、鈴木先生に対応方法を聞いてみたいクレーム事例を募集します。

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鈴木 邦明(すずき くにあき)
平成7年 東京学芸大学教育学部 小学校教員養成課程理科専修卒業。平成29年 放送大学大学院文化科学研究科生活健康科学プログラム修了。神奈川県横浜市、埼玉県深谷市で計22年、小学校教諭として勤務。現場教員として子供たちの指導に従事する傍ら、幼保小連携や実践教育をテーマとする研究論文を多数発表している。こども環境学会、日本子供学会等、多くの活動にも関わる。平成29年4月からは小田原短期大学特任講師、平成30年4月からは帝京平成大学講師として、子供の未来を支える小学校教諭、幼稚園教諭、保育士等の育成や指導に携わる。
《鈴木邦明》

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