文部科学省は2021年7月16日、教育現場において教師の表情が見えやすい透明マスクの活用を検討していることを明らかにした。7月14日と15日には、聴覚特別支援学校と幼稚園で効果検証を実施。参考になる検証結果を広く共有し、指導の充実に活用したいとしている。 小学校就学前の幼い子供や聴覚に障害のある子供等は、表情の口の動きがコミュニケーション手段として大きな役割を果たしている。新型コロナウイルス感染症対策としてマスク着用が日常化している中、学校現場ではこれまでも場面に応じたマウスシールド着用等の工夫をしてきたが、飛沫防止を第一に考えつつ表情や口の動きが見える透明マスクを活用したいという声があり、国会でも質問が出ていた。 今回、まずは効果の検証を行うべきとの考えから、文部科学省が担当部署に指示。鼻や口元が覆われ、顔に密着する透明マスクを開発したユニ・チャームの協力を受け、7月14日と15日の2日間、幼稚園15園と聴覚特別支援学校4校で、指導上の効果に関する検証を行った。 7月16日に会見した文部科学省の萩生田光一大臣は「広く参考になる結果については、まとまり次第共有したいと考えている。感染症の影響下での指導の充実に検証結果を活用してまいりたい」と語った。