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【大学受験】共通テスト記述式と英語民間検定、導入を断念

 文部科学省の「大学入試のあり方に関する検討会議」は2021年6月22日、2025年以降の大学入学共通テストにおける英語民間検定試験と記述式問題の導入について「実現は困難であると言わざるを得ない」とする提言案を示した。

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大学入学共通テストの北海道大学試験場のようす
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 文部科学省の「大学入試のあり方に関する検討会議」は2021年6月22日、2025年以降の大学入学共通テストにおける英語民間検定試験と記述式問題の導入について「実現は困難であると言わざるを得ない」とする提言案を示した。

 「大学入試のあり方に関する検討会議」は、2019年11月と12月に発表された「大学入試英語成績提供システム」および大学入学共通テストにおける国語・数学の記述式問題の導入見送りを受け、英語4技能評価や記述式問題の出題を含めた大学入試のあり方を検討するため、2019年12月に文部科学大臣のもとに設置。2020年1月以来、月2回ほどのペースで議論を重ね、6月22日の第27回会議で提言の原案を公表した。

 大学入学共通テストの枠組みで、英語成績提供システムを介してさまざまな英語資格・検定試験のスコアを一元的に活用する仕組みについては、「試験によって会場数、受検料、実施回数や、障害のある受験者への配慮が異なる」等をあげ、課題を短期間で克服することは容易ではないと指摘。コロナ禍で資格・検定試験の中止や延期が生じたことにも触れ、「大学入学共通テスト本体並みの公平性等が期待される中にあって、実現は困難であると言わざるを得ない」と結論付けた。

 大学入学共通テストにおける記述式問題の取扱いについては、一定の意義はあるとしたものの、50万人以上が同一日・同一時刻に受験し、短期間で成績を各大学に提供しなければならず、採点者の確保、採点精度、採点結果と自己採点との不一致等の課題について「克服は容易ではなく、その実現は困難であると言わざるを得ない」とした。一方、総合的な英語力評価や記述式問題が果たす重要性は認め、個別試験での充実が必要との考えを示している。

 2024年度に実施する2025年度大学入学者選抜に向けては、記述式問題の出題、総合的な英語力の育成・評価、多様な背景をもつ学生の受入れ、入学後の教育との連動や文理融合等の観点からの出題科目の見直し、入学時期や修学年限の多様化への対応等、大学入学者選抜と大学教育の一体的な改革について、他大学の模範となる先導的な取組みを推進する必要があると提言。大学入学者選抜の改善状況や優れた取組みを評価・公表する方策を講じることが有益とし、インセンティブの付与も検討すべきとした。
《奥山直美》

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