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教員採用試験、倍率は「沖縄県」8.1倍…地域別まとめ

 2020年度(令和2年度)公立学校教員採用選考試験の競争率を都道府県別に見ると、「沖縄県」が8.1倍ともっとも高く、「山形県」が2.38倍ともっとも低かった。

教育行政 文部科学省
各県市別受験者数、採用者数、競争率(採用倍率)
  • 各県市別受験者数、採用者数、競争率(採用倍率)
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  • 各県市別の競争率(採用倍率)
  • 各県市別の競争率(採用倍率)高い順
  • 各県市別の競争率(採用倍率)高い順
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 2020年度(令和2年度)公立学校教員採用選考試験の競争率を都道府県別に見ると、「沖縄県」が8.1倍ともっとも高く、「山形県」が2.38倍ともっとも低かった。多くの都道府県で競争率の低下傾向が続いている。

 文部科学省は、67都道府県・指定都市教育委員会および大阪府豊能地区教職員人事協議会が実施した公立学校教員採用選考試験の実施状況について、毎年度調査を実施している。今回、2019年度(令和元年度)に実施した2020年度採用選考の実施状況を取りまとめ、公表した。

 全体の競争率(採用倍率)は3.9倍で、前年度の4.2倍から減少した。採用者総数は3万5,058人で、前年度比106人増加、受験者総数は13万8,042人で、前年度比1万423人減少。

 試験区分別の競争率を見ると、小学校は2.7倍(前年度比0.1ポイント減)、中学校は5.0倍(同0.7ポイント減)、高校は6.1倍(同0.8ポイント減)。このほか、特別支援学校は3.1倍(同0.1ポイント減)、養護教諭は6.5倍(同0.2ポイント増)、栄養教諭は8.1倍(同0.1ポイント増)。養護教諭と栄養教諭以外で、競争率が下降している。

 都道府県・指定都市別の競争率を見ると、「沖縄県」が8.1倍ともっとも高く、ついで「高知県」7.37倍、「神戸市」7.05倍、「大阪府」5.98倍、「兵庫県」5.96倍、「三重県」5.89倍など。一方、「北九州市」が2.05倍ともっとも低く、「山形県」2.38倍、「富山県」2.41倍、「長崎県」2.69倍、「佐賀県」2.75倍、「茨城県」2.84倍などが続いた。

 また、小学校では、「高知県」が7.08倍ともっとも高く、ついで「神戸市」6.11倍、「鳥取県」5.50倍、「兵庫県」5.25倍、「奈良県」5.02倍など。一方、「佐賀県」が1.40倍ともっとも低く、「長崎県」1.41倍、「北九州市」1.49倍、「福岡県」1.58倍、「富山県」1.60倍などが続いた。

 中学校では、「高知県」が9.38倍ともっとも高く、ついで「三重県」7.36倍、「京都市」7.22倍、「豊能地区」6.84倍、「神奈川県」6.54倍など。一方、「北九州市」が2.53倍ともっとも低く、「茨城県」2.63倍、「山形県」2.83倍、「佐賀県」2.90倍、「浜松市」3.03倍などが続いた。

 高校では、「新潟県」が31.17倍ともっとも高く、ついで「滋賀県」13.90倍、「熊本県」12.64倍、「群馬県」11.73倍、「三重県」11.02倍など。一方、「川崎市」が3.00倍ともっとも低く、「茨城県」4.44倍、「山形県」4.45倍、「長野県」4.74倍、「岐阜県」4.96倍などが続いた。

 多くの県市で競争率の低下傾向が続いており、一部の県市で著しく低くなっている。小学校は、近年の大量採用により既卒者の受験者数が減少したことなどを受けて受験者数が減少したため、採用倍率は引き続き低下。中学校や高校は、全体として5.0倍、6.1倍の採用倍率を保っているものの、既卒者の受験者数の減少に加え、直近4年間では新規学卒者の受験者数が減少している。
《工藤めぐみ》

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