文部科学省は2021年1月19日、「令和の日本型学校教育」を担う教師の人材確保・質向上に関する検討本部を設置した。当面はICT活用指導力の養成のための教職課程の見直しなど、既存の制度の枠内で実効性のある取組みを迅速に進めるという。 教師は子どもたちの人生を変えるくらい大切な価値のある職業であり、学校教育の成否はまさに教師の質・能力にかかっている。文部科学省は、Society5.0時代の到来や子どもたちの多様化が一層進んでいく状況を踏まえ、ひとりひとりの教育的ニーズに応じたきめ細かな指導を可能とする体制を整備する。そのため、少人数学級の導入に向けた取り組みを進めている。 少人数学級の導入効果を最大限に生かすため、質の高い教師の確保が重要と考え、萩生田文部科学大臣のもとに「令和の日本型学校教育」を担う教師の人材確保・質向上に関する検討本部を設置した。大臣自身が先頭に立ち、質の高い教師の確保に向けて取り組んでいくという。 具体的には、35人学級を担う教師の確保や、社会人等多様な人材の活用、教職課程の高度化と研修の充実、教員免許更新制のあり方、その他の令和の日本型学校教育を担う教師の人材確保・質向上を実現するために必要な事項を検討していくという。 「令和の日本型学校教育」を担う教師の人材確保していくためには、既存の仕組みにとらわれず、どのようなあり方が望ましいかという観点で中長期的な検討を深めていく。一方、当面は既存の制度の枠内で実効性のある取組みを迅速に進めていく。たとえば、ICT活用指導力の養成のための教職課程の見直しなど、文科省としてどのような具体的な政策を速やかに展開していくか検討していくとしている。