文部科学省は2026年7月29日、「令和8年熊本地震」により被災した児童生徒等の安全確保および就学機会の確保等について通知した。各都道府県教育委員会や指定都市教育委員会、都道府県知事、学校法人などに対し、教育活動の再開や児童生徒等の受入れにあたって留意すべき事項を示している。あわせて、学校施設が被災した場合の早期復旧について(事務連絡)と、避難所としての普通教室等の活用について(通知)も同日掲載された。
通知では、教育活動の実施にあたり、校舎や屋内運動場など学校施設等の安全性を確認し、必要に応じてがれきや破片等の除去、立ち入り禁止措置などの応急復旧を行うよう求めた。余震による倒壊などの二次災害を防ぐため、文教施設の応急危険度判定を行うことも有効としている。学校設置者等による実施が困難な場合は、文部科学省へ文教施設応急危険度判定士の派遣を要請することもできる。
断水や停電が生じた場合は、自治体の防災担当部局等と調整し、給水車や仮設トイレ、発電機、燃料の手配などを状況に応じて検討する。周辺の公共施設等を間借りして教育活動を再開する場合も、必要な安全性の確保に努める。道路の損壊など危険個所を把握し、必要に応じて通学路の変更を検討すること、視覚や聴覚に障害のある児童生徒等への確実な情報伝達にも配慮することを求めている。
学校が避難所となっている場合、避難所運営は一義的には自治体の防災担当部局等が責任を負うものの、発災から一定期間は教職員が施設管理の観点から可能な限り協力せざるを得ない部分があるとして、教育委員会に調整を求めた。
また、あわせて掲載された「避難所としての普通教室等の活用について」では、多くの学校施設が避難所として利用されている一方、被災地では気温が高い日が続くことが予報され、熱中症が懸念されていると説明。体育館や武道場には空調設備が設置されていないところも多いとして、人命を第一に良好な避難環境を確保するため、地域の実情を踏まえ、自治体の防災担当部局と連携しながら、普通教室その他空調設備が設置された学校施設を活用して被災者を受け入れることも検討するよう求めている。
被災した学校等の衛生状態については、学校環境衛生基準および学校給食衛生管理基準に基づき、日常の管理に加えて臨時の衛生検査を行うなど、適切な状態の確保に配慮する。学校給食を実施する際は、施設設備の洗浄・消毒を徹底し、調理従事者の健康管理にも留意する。学校給食調理場が被災した場合は、近隣の調理場からの配食や簡易給食など、地域の実情に応じて広域的なバックアップ方策を検討する。
学校支援チームについては、被災地外の都道府県等から派遣される訓練された教職員等のチームとして、学校再開のための環境整備や児童生徒等の心のケアなど、早期の学び確保に向けた課題対応に有効だとしている。被災自治体からの要請を踏まえ、文部科学省が学校支援チームを置く各道府県と調整を行うため、必要に応じて担当連絡先に相談するよう案内している。
就学支援では、教科書を喪失・損傷した場合の無償給与、就学援助等の弾力的な対応、授業料等の徴収猶予や減免への配慮を示した。高等学校等就学支援金や高校生等奨学給付金等については、申請期間の延長など柔軟な対応を求めている。被災した児童生徒等から公立学校への受入れ希望があった場合は、可能な限り弾力的に取り扱い、速やかに受け入れることが望ましいとしている。







