教育業界ニュース

こども性暴力防止法、施設の66%が準備未着手…コドモン調査

 保育・教育施設向け総合ICTサービスを提供するコドモンは、「こども性暴力防止法」(日本版DBS)に関する実態調査の結果を公表した。調査によると、同法の認知度は高いものの、約3分の2の施設が施行に向けた準備に未着手であることがわかった。多くの施設が法律への知識不足などに不安を抱えている。

教育行政 その他
法律の施行に向けた対応を、現在どのように進めていますか?
  • 法律の施行に向けた対応を、現在どのように進めていますか?
  • 自施設がこの法律の対象かどうか、把握していますか?
  • 法律への対応において、現時点で施設として不安に感じていることはなんですか?
  • 法律への対応を進めるために、どのようなサポートがあると助かりますか?

 保育・教育施設向け総合ICTサービスを提供するコドモンは、「こども性暴力防止法」(日本版DBS)に関する実態調査の結果を公表した。調査によると、同法の認知度は高いものの、約3分の2の施設が施行に向けた準備に未着手であることがわかった。多くの施設が法律への知識不足などに不安を抱えている。

 同法は、子供に対する性暴力の防止と、安心して育ち学べる環境づくりを目的として2026年12月25日に施行される。コドモンは、施行約半年前の時点での子供施設の対応状況を明らかにし、今後の理解促進につなげるため、同調査を実施した。

 調査によると、「こども性暴力防止法を知っていますか?」という問いに対し、施設長・経営者の99.4%、その他の職員でも92.0%が「名前を聞いたことがある」と回答し、法律の存在は広く認知されていることがわかった。しかし、施設長・経営者の約2割(20.3%)は、自施設が法律の「義務対象」か「認定対象」かを把握していないと回答。さらに、把握している施設でも一部で誤認があり、法律へのさらなる理解促進が必要なようすがうかがえた。

 法律の施行に向けた対応については、施設長・経営者のうち「対応しない方針」と回答したのは1.2%にとどまり、ほぼすべての施設が前向きな姿勢を示した。一方で、「すでに準備を進めている」施設は32.5%で、約3分の2にあたる66.3%の施設は、まだ具体的な準備に着手できていない状況が明らかになった。

 法律への対応における不安(複数回答)では、「法律に対する知識・理解の不足」が75.4%でもっとも多く、ついで「照会手続きなどの事務負担の増加」(63.3%)、「職員への周知・理解促進や自力での研修実施」(59.8%)が続いた。「現時点では不安を感じていない」と答えた施設は3.5%で、多くの施設が何らかの不安を抱えていることが示された。

 自由回答では、「担当行政から通知文の転送などが届くが、内容が難しく理解しきれない」「子供のための法律なので、とても期待していますが、業務が増える事に関してサポートがほしい」など、法律の難解さや業務負担増への懸念から支援を求める声が寄せられた。また、「自身の保育が不適切にあたるかをひとつひとつ考えてしまい、萎縮するのでは」といった職員の精神的負担や離職を懸念する声もあった。

 法律への対応を進めるうえで期待するサポート(複数回答)としては、「法律の内容・手続きをわかりやすく解説した資料・ガイド」が80.4%で最多となった。ついで「施設長・管理責任者向けオンライン研修・セミナーの開催」(74.5%)、「既存職員向けオンライン研修・セミナーの開催」(59.2%)と、研修やセミナー開催への需要が高いことが示された。

 調査結果を受け、コドモンは2つの取組みを実施する。1つ目は、こども家庭庁の同法アドバイザーも務める益原大亮弁護士を講師に招いたオンラインセミナーの開催。法律の基礎知識から実務上の準備、対応例までを解説する。日程は2026年7月22日、29日、8月5日、19日のいずれも午前11時から正午まで。対象は子供施設の施設長・管理者。

 2つ目は、こども家庭庁が提供する研修動画(全32本)を、オンライン研修プラットフォーム「コドモンカレッジ」で無料公開すること。コドモンカレッジで受講することで、事業者は職員の受講状況を一元管理できるとしている。

 「こども性暴力防止法の準備に関する実態調査」は、2026年5月1日~5月20日の期間、保育施設や認定こども園、放課後児童クラブなどの子供施設に勤務している職員を対象に、インターネットで実施された。有効回答数は555名。

◆「こども性暴力防止法」解説セミナー
日程:2026年7月22日(水)、29日(水)、8月5日(水)、19日(水)11:00~12:00
※各日程ごとに7日間の見逃し配信あり
対象:こども施設の施設長・管理者
形式:オンライン
定員:100名
申込方法:セミナー案内サイトより申し込む

《吹野准》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top