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JAOS、留学総合研究所を設立…毎年「留学白書」発表へ

 海外留学協議会(JAOS)は2026年4月20日、日本のグローバル・モビリティに関する政策研究基盤の構築を目的として「JAOS留学総合研究所(JSARI)」を設立した。日本初の留学・国際教育に特化したシンクタンクとなり、留学に関する調査・研究・政策提言を行う。

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JAOS留学総合研究所(JSARI)
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 海外留学協議会(JAOS)は2026年4月20日、日本のグローバル・モビリティに関する政策研究基盤の構築を目的として「JAOS留学総合研究所(JSARI)」を設立した。日本初の留学・国際教育に特化したシンクタンクとなり、毎年11月12日の「留学の日」に「JAOS留学白書」を発表するなど、留学に関する調査・研究・政策提言を行う。

 現在、日本はグローバル・モビリティにおいて重大な局面に立たされている。政府は「2033年までに日本人学生の海外派遣50万人、留学生受入れ40万人」という目標を掲げているが、円安や留学先国の物価高などによる留学費用の高騰、米国・豪州・カナダなどの留学生受け入れ制限政策などにより、日本人学生の海外留学数は伸び悩んでいる。加えて、客観的なデータ・政策研究基盤の不足も課題となっている。

 こうした状況を受け、創立35周年を迎えたJAOSが、国家戦略を支える政策研究基盤の構築を目的として「JAOS留学総合研究所(JSARI)」を設立した。所長は星野達彦氏が務め、所在地は東京都新宿区のJAOS事務局内。

 JAOSは1991年の設立以来、30年以上にわたり日本の留学市場を牽引してきた。現在では60以上の加盟団体を擁し、年間約8万人(2019年実績)の留学実績をもつ国内最大級の留学事業者の組織。2024年実績ではJAOS会員留学事業者から年間約7万人の日本人が留学している。この実績とネットワークをもとに、信頼性の高い情報発信を行う。

 JSARIは、アカデミア・公的機関・産業界それぞれの分野の専門家をアドバイザーとして迎えている。シニアアドバイザーには白木三秀氏(早稲田大学名誉教授)が就任。アドバイザーには太田浩氏(一橋大学教授)、新見有紀子氏(東北大学講師)、荒畦悟氏(文部科学省トビタテ!留学JAPANプロジェクトディレクター)をはじめとする計7名の専門家が名を連ねる。産学官の枠組みを超えた布陣により、客観的かつ質の高い調査研究・分析を実施する。

 日本記念日協会に登録された「留学の日(11月12日)」にあわせ、その年の留学動向を網羅した「JAOS留学白書」を毎年制作・発表する。JAOSが保有する統計データと、特定テーマを深掘りする独自調査を組み合わせ、国内外のトレンドを体系化して発信する。初年度は「海外大学進学者の過去の海外体験に関する調査」を独自調査として実施する予定だという。

 JSARIは今後、JAOS統計調査の分析、テーマ別独自調査の実施、政策提言、留学白書の発行をおもな活動として展開する。留学の社会的・経済的価値を可視化し、政府機関や教育機関の意思決定を支援する「知の結節点」となることを目指すとしている。

《風巻塔子》

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