文部科学省は2026年3月、2024年度(令和6年度)大学入学者選抜における好事例集をWebサイトに掲載した。東北大学や広島大学など、7大学9件の好事例を選定し、一般選抜や総合型選抜で他大学の参考となる優れた取組みを紹介している。
「大学入試のあり方に関する検討会議」が2021年7月、他大学の模範となる先導的な取組みを推進するため、客観的なデータを踏まえたピアレビューなどに基づき好事例を認定・公表することを提言。文部科学省は「大学入学者選抜における好事例選定委員会」を設置し、2021年度(令和3年度、試行版)、2022年度(令和4年度)に続き、2024年度版を取りまとめた。
2024年度大学入学者選抜実態調査の回答(任意)をもとに同委員会が審査し、他大学の参考になり得る取組みを選んだ。好事例として選定されたのは、「一般選抜」が函館大学・産業能率大学・佐賀大学の3件、「一般選抜・総合型選抜」が東北大学の1件、「総合型選抜」が広島大学(3件)・香川大学・叡啓大学の5件、計9件。
佐賀大学は、一般選抜に特色加点制度を導入。志願者が高校時代に取り組んだ活動や実績を軸に、入学後に何を生かせるかを積極的にアピールする任意提出の書類審査「特色加点」を通して、一般選抜での多面的・総合的な評価を実現し、「高大接続改革の推進」の好事例に選定された。委員は「単に実績を問うのではなく、受験生にその実績や経験が大学の学びにどうつながるのかを考えさせる取組みは多くの高校・大学の参考になる」とコメントしている。
東北大学は、経済学部の一般選抜と総合型選抜(AO入試III期)で、従来の文系入試に加え、理系入試を実施。数学を重視したカリキュラムへの変更により、入学後の学びでも強みを発揮できる理系学生用カリキュラムの充実も図っている。「文理融合の推進」の好事例に選定され、委員からは「経済学部で数学が重要ということをメッセージとして伝えている入試となっている」と評価された。
広島大学は、国際共創学科(IGS)の「総合型選抜IGS国内選抜型」が「総合的な英語力の評価・育成」、総合科学部の「総合型選抜I型(サイエンス研究評価型)」が「思考力・判断力・表現力の評価・育成」、総合科学部・文学部・法学部・経済学部・生物生産学部の5学部が実施する中高年に向けた「総合型選抜フェニックス型」が「多様な背景等をもった学生の受入れへの配慮」で好事例として選定された。
好事例集はPDF形式でまとめられており、文部科学省Webサイトで公開している。











