国立教育政策研究所は2025年11月20日、2024年度(令和6年度)職場体験・インターンシップ実施状況調査の結果を公表した。実施率は、公立中学校が前年度比3.7ポイント増の79.9%、公立高校(全日制・定時制)が前年度比2.1ポイント増の75.2%だった。
国立教育政策研究所では、中学校における職場体験活動と高校におけるインターンシップの実施状況について、全国の国公私立の中学校・高校を対象に毎年調査を実施している。今回、2024年度の全国的な実施状況を取りまとめた。
公立中学校2年生における職場体験の実施状況は、9,272校中7,407校。前年度より3.7ポイント上昇し、79.9%になった。公立中学校2年生における職場体験の実施期間は、「5日以上」の実施校の割合が、全体の10.0%と、前年度を0.5ポイント下回った。
一方、高校のインターンシップは、全日制・定時制・通信制全体を通じた設置主体別の実施率が、国立19.0%、公立74.2%、私立37.0%。公立高校(全日制・定時制)の実施率は、前年度比2.1ポイント増の75.2%。公立高校(全日制)の実施率は全体で77.5%。学科別では、普通科73.4%、職業に関する学科90.7%であった。
公立高校(全日制・定時制)における学年別の体験生徒数は2年生の割合がもっとも多く、体験日数は「2~3日」が52.8%でもっとも割合が高かった。
公立高校(全日制・定時制)における教育課程などへの位置付けについては、51.0%が「教育課程には位置付けずに実施」と回答。「現場実習等教科・科目の中で実施」は13.2%、「『学校外における学修』として実施」は9.6%、「総合的な学習(探究)の時間で実施」は9.1%だった。
公立高校(全日制・定時制・通信制)で事前指導にかける時間は、「1~5時間」が68.8%、事後指導にかける時間は「1~5時間」が66.9%で最多だった。重視している内容については、事前指導は「インターンシップの目的を設定・確認させる指導」、事後指導は「報告書やレポート作成などインターンシップを評価させる指導」がもっとも多かった。
公立高校(全日制・定時制)において、「在学中に1回でも体験した生徒の割合」は前年度を3.8ポイント上回り、全体で25.7%となった。学科別では、普通科が前年度比2.4ポイント増の15.0%、職業に関する学科が前年度比9.8ポイント増の60.1%。
公立高校(全日制・定時制)でインターンシップ実施率100%の都道府県・政令指定都市は、福井県、岡山市、北九州市、福岡市、熊本市の1県4政令指定都市だった。














