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全構成員のウェルビーイング実現のために…琉球大学「RX」が示す大学変革の真価

 教育界の喫緊の課題である大学DXは、大学という組織がその使命を果たすうえで、どのように変革し、社会に貢献していくかという試みでもある。

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琉球大学
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  • 琉球大学副理事・副学長の岡崎威生氏
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 教育界の喫緊の課題である大学DX(デジタルトランスフォーメーション)は、大学という組織がその使命を果たすうえで、どのように変革し、社会に貢献していくかという試みでもある。

 沖縄の地で、独自の視点からDXを「RX(琉大トランスフォーメーション)」と再定義し、全学をあげて変革に挑む琉球大学の取組みは、多くの地方大学にとって参考となるだろう。同大学の副理事・副学長(RX担当)である岡崎威生氏へのインタビューを通じて、その戦略と実態を詳述する。大学における変革の本質と、地域社会におけるその具体的な展開に迫る。

RX(琉大トランスフォーメーション)とは

 琉球大学のRXは、大学独自の理念に基づいた変革運動だ。これは、デジタル技術の導入を通じて、大学の活動そのものを根本的に見直す機会と位置付けられている。

 変革の根幹にあるのは、教員、職員、学生といった全構成員のウェルビーイングを向上させるという明確な目標だ。この目標達成のために、デジタル技術によってカバーできる業務は徹底的に効率化し、その結果生まれた時間を、より創造的で本質的な活動に集中させることを目指している。岡崎氏は、RXの根本的な考え方について、次のように述べている。

 「私たちのRXは、紙の文書を電子化したり業務を効率化したりするDXでは終わらない。大学は営利企業ではないからこそ、その目的は『利益の最大化』ではなく、『公的な使命の最大化』にある。つまり、デジタル技術を活用して、教育・研究・社会貢献という大学の使命をどこまで高められるか。そのために、学生の学び方、教員の教え方、研究の仕方、そして職員の働き方といった、大学の活動の根本そのもの―ウェルビーイングの向上を最終目標に見直していく。これが、琉球大学が進める『トランスフォーメーション』の真髄だ」(岡崎氏)。


《鶴田雅美》

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