旺文社 教育情報センターは2025年10月2日、「大学生数が過去最多! 短大生数は32年連続減」と題した分析データを公開した。2025年の大学生は過去最多の264.6万人。現役志願率は引き続き上昇する見通しで、2026年の受験生数は68.2万人と予測した。
「大学生数が過去最多! 短大生数は32年連続減」は、2025年度「学校基本調査」に基づき、2025年度の大学数・短大数、学生数などの基礎データと経年データを概観し、次年度以降の大学受験生数予測を示したもの。
2025年の大学数(大学院大学を含む)は対前年1校減の812校、短大は同5校減の292校。1989年からの36年間で、大学は1.6倍、短大は半減した。近年、短大は募集停止が相次ぎ、2025年は23校、2026年も23校が募集停止を公表している。
設置者別では大学・短大共に私立が大半を占める。全国812大学のうち、28.4%を占める大学が首都圏1都3県にある。中でも東京都は143校と突出して多く、関西全体の151校と並ぶほど集中している。短大も同様に首都圏に集中しているが、大学に比べると地方に分散している傾向にあった。
2025年の大学の学部学生数は10年ぶりに減少した2024年から反転。1.8万人増加し、過去最多の264.6万人に達した。設置者別では、国立が43.6万人、公立が15.0万人、私立が206.1万人で、77.9%を私立が占めている。女子の学部学生数は対前年1.5万人増の122.0万人で過去最多。占有率も46.1%となり過去最高を更新し、人数・占有率共にも44年連続の上昇となった。一方、短大の学科学生数は32年連続で減少し、6.8万人にまで落ち込んでいる。
大学の学部学生数は、5年前の2020年(262.4万人)から2.2万人増加した(0.9%増)。関東と関西での増加が目を引くが、東京、京都、大阪の学生が増加した一方で、茨城、群馬、埼玉、滋賀、兵庫、奈良では減少。地域差が大きくみられた。
2025年の18歳人口は、109万人。今後も長期的に減少していくものの、2026年は前年と同水準で推移。高校生の現役志願率も引き続き上昇する見通しで、2026年入試の大学受験生数は、対前年1.6%増の68.2万人と予測している。なお、予測には、近年生徒数が急増している通信制高校や特別支援学校高等部などからの受験生も含んでいる。