沖縄キリスト教学院大学とフェリス女学院大学は、両大学の交流を促進し、教育の一層の充実を目指して、学生交流に関する協定を締結した。2025年7月3日には、両大学の関係者が出席し、沖縄キリスト教学院大学にて協定の調印式が行われた。
今回の協定締結により、両大学では半年または1年間の学生の受け入れ体制を整え、相互に学生の派遣・受入を実施する。国内留学という形で、日本国内においても地域ごとに異なる慣習や文化を、体験的に学ぶ機会を学生に提供する。
この制度により留学した学生は交流学生として在籍し、派遣先の大学にて一般学生と同様に科目を履修する。派遣先の大学で修得した単位については、所属大学の基準により、卒業に必要な単位として認められる。また、留学していた期間は当該学生の修業年限および在学期間に算入されるため、標準修業年限での卒業が可能である。
沖縄キリスト教学院大学は、1957年、沖縄が体験した凄惨な戦争への反省から、キリスト教を土台とした「人間教育」を目指し、人類の「平和」に寄与する人材育成を目的に設立された沖縄キリスト教学院を母体として、沖縄における唯一のキリスト教主義大学として2004年に開学した。1学部1学科(英語コミュニケーション学科)でスタートし、2024年には社会と時代の要請に応じてさらなる沖縄社会への貢献を期し、観光文化学科を開設した。人文学部においては、それぞれの学科での専門的な学びに加えて、キリスト教教育、語学教育、国際交流プログラム、沖縄について学ぶことを教育の特色とし、高い専門性と豊かな「人間力」を育成する教育を行っている。
フェリス女学院は、1870年に日本における最初の近代的女子教育機関として創立されて以降、150年以上にわたって女性の中等・高等教育を展開してきた。1965年に大学を開学し、1997年以降は文学部、国際交流学部、音楽学部の3学部体制で、リベラル・アーツ教育に尽力してきた。2025年には3学部を発展改組して、1学部3学科9専攻体制に移行し、リベラル・アーツ教育をさらに進化させていく。この発展改組においては、卒業後の職業を想定しやすい実学分野の専攻となる国際ビジネス・観光専攻、共生コミュニケーター専攻、音楽・身体表現専攻を新設した。自立した女性として社会に参画するためのジェンダー教育およびジェンダー研究、キャリア教育・支援を目的として、2023年4月にはジェンダースタディーズセンターを設立し、ジェンダーの学知を生かし、女性の経験を基礎とした空間で女子大学ならではの多様性の追求と女性のリーダーシップの育成に取り組んでいる。