イー・ラーニング研究所は2025年6月26日、「夏休み前・通知表に関する意識調査」の結果を発表した。親世代の約9割が子供の非認知能力(知能・学力以外の人間性、社会性に関するスキル)が重要だと回答しており、通知表や学校のフィードバックでの評価を期待していることがわかった。
e-ラーニングに関するサービスのコンテンツを提供するイー・ラーニング研究所は、小学生の子供がいる親世代を対象に「夏休み前・通知表に関する意識調査」を実施した。対象は、子供をもつ親または親族に子供がいる人、373人。調査期間は2025年5月3日~5月23日。
親世代に、子供の学校の通知表にどの程度満足しているか聞いたところ、「非常に満足している」、「ある程度満足している」をあわせた回答は約3割にとどまった一方で、「わからない」と回答した人が全体の4割以上、「あまり満足していない」は約2割という結果となった。学校側の意図や評価基準が伝わりづらい可能性がある。
「通知表の評価に、どのような内容がもっと反映されると良いと思うか」の問いには、最多は「好奇心や主体的な学びの姿勢」、ついで「勉強への取り組み姿勢や努力のプロセス」、「他者との関わり方や思いやり」など、「非認知能力」に関する回答が多い結果となった。また、「子供の通知表では『成長』や『頑張り』など、点数では測れない部分は十分に反映されていると思うか」の質問には、「あまりそう思わない」、「まったくそう思わない」と答えた人が全体の7割を占めた。「子供の努力や取り組む姿勢をきちんと見てほしい」、「評価に反映してほしい」と考える親が多いということがわかる。
また、子供の非認知能力(知能・学力以外の人間性、社会性に関するスキル)について「非常に重要だと思う」、「ある程度重要だと思う」と9割以上が回答しており、「学力以外の力」に注目が集まっていることがわかる結果となった。こうした関心の高さを背景に、「『非認知能力』に関するスキルの成長が通知表や学校からのフィードバックで可視化して評価されると良いと思うか」という質問には、約9割の親が「そう思う」と回答している。
イー・ラーニング研究所は「今後、非認知能力を客観的に測定・評価できる指標の確立や、子供ひとりひとりの『見えない力』を丁寧に伝える新たな評価のかたちが、ますます求められていくと考えられる」とコメントしている。