跡見学園女子大学と静岡英和学院大学は2025年4月17日、デジタル人材育成に係る協定を締結した。跡見学園女子大学が2026年度に開設予定の「情報科学芸術学部(設置認可申請中)」教員による出前授業や単位互換などを予定している。協定期間は2026年4月からの4年間。
跡見学園女子大学が2026年度に開設を予定している「情報科学芸術学部(設置認可申請中)」の専任教員が静岡英和学院大学へ出向き、数理・データサイエンス(情報科学)・AI(人工知能)などデジタル分野の応用基礎レベルの授業を実施し、単位互換科目とすることで、デジタル人材育成に寄与することが目的。跡見学園女子大学が同様の協定を結ぶのは朝日大学(岐阜県瑞穂市)についで2校目となる。
「情報科学芸術学部」は、これからの社会に求められるAIやデータサイエンスの知識と技能を修得しながら、コンピュータを活用した芸術表現であるメディアアートを学ぶ、跡見学園女子大学初の理系学部。都心の文京キャンパスで4年間修学する。
協定書への署名を前に、静岡英和学院大学の永山ルツ子学長は「今回の協定を契機に、デジタル技術の活用とデータに基づく課題解決学習を推進して、地域の社会課題解決に貢献できる人材を育てていきたい」と挨拶した。続いて、跡見学園女子大学の小仲信孝学長が「情報科学芸術学部の教育コンテンツや教員たちの力を最大限に活用しながら、静岡英和学院大学におけるデジタル人材の育成に努めて参りたい」と語り、協定締結への取組みに謝意を伝えたあと、両学長が協定書に署名した。協定期間は2026年4月からの4年間。
協定締結式には学校法人静岡英和学院の石井博文理事長も出席し、学校法人跡見学園の跡見裕理事長をはじめ、両大学関係者が最後にそろって記念撮影に臨んだ。
跡見学園女子大学は、1875年に跡見花蹊が創設した「跡見学校」を起源とする4学部8学科を有する女子大学。「自律し自立した女性の育成」を教育方針に掲げ、跡見学校は日本人が始めた国内で最初の私立女子教育学校である。2025年に創立150周年を迎えた。2026年度に「情報科学芸術学部」を東京・文京キャンパスに開設予定。学部学科の再編、埼玉県新座市と東京都文京区に分かれているキャンパスを2029年度をめどに文京キャンパスへ一元化するなど、150周年を機に改革を進めている。
静岡英和学院大学は、1887年にカナダのキリスト教宣教師と日本人有志により開校した「静岡女学校」を前身とし、2002年に男女共学の静岡英和学院大学を開学した。キリスト教精神に基づく「愛と奉仕の実践」を掲げ、地域社会と人間社会に貢献する国際的感覚の豊かな人材の育成を目的としている。人間社会学部に人間社会学科とコミュニティ福祉学科の2学科を設置し、現代コミュニケーション学科と食物栄養学科をもつ短期大学部を併設している。「ちびまる子ちゃん」の作者・さくらももこ氏は短期大学部の卒業生である。