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【大学受験2024】能登半島地震、出願や手続きなど弾力化

 文部科学省は2024年1月5日、2024年度入学者選抜における対応について、各国公私立大学へ通知を出した。能登半島地震で被災した受験生に対し、出願手続きや受験日程のほか、各大学の実情に応じて入学金や授業料などを最大限配慮するよう要請した。

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盛山文部科学大臣
  • 盛山文部科学大臣
  • 令和6年能登半島地震について
  • 令和6年能登半島地震に関する令和6年度大学入学共通テストの対応について

 文部科学省は2024年1月5日、2024年度入学者選抜における対応について、各国公私立大学へ通知を出した。能登半島地震で被災した受験生に対し、出願手続きや受験日程のほか、各大学の実情に応じて入学金や授業料などを最大限配慮するよう要請した。

 通知によると、被災した受験生に対する出願手続きについては、期間内に出願できない者や、出願書類や受験票を焼失した者、通信環境がなく出願が困難な場合などを想定し、出願期間の延長、出願方法や受験当日の手続きの弾力化など柔軟に対応するよう要請。特に被災状況によっては、高等学校などが調査書や卒業証明書などを発行できない可能性や、被災した受験生が同書類を入手できない可能性も想定されるため、出願書類は事後的に提出させるなど柔軟に対応するよう依頼した。加えて、被災した受験生に対する入学検定料の納入期限の延長や、入学検定料の減免について検討することを求めている。

 受験日程については、被災した受験生の受験機会を確保するため、各大学の実情に応じて別日程での受験へ振り替えるなど柔軟な対応について検討を依頼。そのほか各大学の実情に応じて、入学手続き期間の延長、入学金・授業料などの納入期限の延長や減免など取り得る措置について検討するよう要請した。

 盛山正仁文部科学大臣は1月5日の記者会見において「被災した受験生に不利益がないよう今後交付済みの受験票の消失などにかかる配慮や調査書を入手できない場合の事後提出をはじめ、出願方法や受験当日の手続きの弾力化を図るよう各大学に対して依頼していく」との考えを示している。

 なお、大学入学共通テストの追試験会場については、新たに石川県内に設置することを大学入試センターが同日発表しているが、県内のどの市町村に設置するかについては被害状況や関係者のニーズを踏まえつつ調整を進めているところだという。最新の情報は、大学入試センターのWebサイトやX(旧Twitter)で随時更新される。

《川端珠紀》

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