コードタクトは2023年10月3日、授業支援クラウド「スクールタクト」において、授業の振り返りの記述を独自開発のAIが分析する新機能「振り返りAI分析(β版)」をリリースした。振り返りと学びのサイクルを作り上げるという。
スクールタクトは、データとAIを活用し主体的・対話的で深い学びを円滑に実現する授業支援クラウド。さまざまな分析機能や教育に対する知見豊かなスタッフによるサポートで、児童生徒の自ら学び続ける力につながる成長を促すことと、先生が児童生徒に向き合える楽しくやりがいのある時間を増やすことに貢献している。
スクールタクトは、文部科学省、総務省、内閣府などが主管するICT教育の実証事業に採択されている。これまで2,000を超える小・中・高校などで導入しているという。
授業では、自身の学びを確認し、学習状況や成長をとらえるために「振り返り」が重要とされている。文部科学省の学習指導要綱の総則にも振り返りの重要性が示され、学校現場では日常的に振り返りの活動を行っている。
一方で、多くの業務を抱える先生にとっては、すべての児童生徒の振り返りを集め、目を通し、分析することの時間的負荷が高く、振り返りをどのように指導に生かしたら良いか悩む先生も多いという。
今回は、授業での振り返りの記述を、独自開発のAIが分析する「振り返りAI分析(β版)」を新機能としてリリースした。スクールタクトの回答欄に入力された振り返りのテキストを、独自開発のAIにより、客観的かつ瞬時に「事実」「感想」「考察/要因」「考察/仮説」「結論」と、振り返りの5観点に分類する。5観点は、学習科学の理論をもとにコードタクトの研究チームが考案したフレームワーク。先生や児童生徒同士が5つの観点を共通理解としてもつことで、振り返りを通じた指導や学び合いが行いやすくなるという。
また、個人やクラスの学びの傾向の把握ができることで、レーダーチャートや散布図により、個人やクラス全体の学びの傾向をつかむことができるほか、クラス全員分の振り返りをAIが分析することで、ノートを回収して授業や行事の振り返りを読み、分析していた時間を大幅に短縮できる。
リリースする「振り返りAI分析」はβ版となるため、ユーザーの声などを参考に、今後は正式版リリースに向けて改良を重ねていき、先生の働き方改革に貢献していくとしている。