千葉県教育委員会は2023年1月10日、奨学給付金の申請書類を紛失した事案1件を公表した。紛失書類には、申請者である保護者と生徒の個人情報、通帳コピー等の書類も含まれていた。発表時点で個人情報の流出は確認されていないという。
奨学給付金の申請書類は2022年8月22日、茨城県から千葉県北東部の県立高校に通う生徒の保護者(申請者)が学校へ提出。8月25日に学校職員が、千葉県の財務課に申請書類を持参した。その後、申請者が給付金が給付されていないことに気付き、12月26日に学校へ連絡。財務課で申請状況を確認したところ、受付簿に受領記録はなく、茨城県に提出した申請者リストにも記録がなかったため、所在不明となっていることが判明したという。
紛失した書類は、申請書、非課税証明書、口座振替依頼書、通帳のコピーで、生徒の氏名・生年月日・学校名・学年に加え、保請者の氏名・住所・生年月日・電話番号・職業・口座情報が含まれていた。
千葉県は申請者に対し、申請書類の紛失および給付金の給付が遅れていることを謝罪。給付金については、学校で保管している申請書類の写しをもとに手続きを進めており、受付後2週間をめどに給付される見込みだとしている。
紛失事故は、学校から教育委員会への申請書類提出時に、受付簿による受け渡しの確認がされていなかったことが原因とみており、再発防止に向け、学校、財務課、教育委員会が連携し、申請者リストの作成や管理、情報の共有や確認を徹底するとしている。