文部科学省は2022年10月17日、2023年度(令和5年度)からの私立大学医学部の収容定員の増加に係る学則変更認可申請一覧をWebサイトに掲載した。日本大学や順天堂大学、日本医科大学、関西医科大学等、24大学が申請。2023年度は国公私立合計で定員9,384人を計画している。
医学部の入学定員については、1982年と1997年の閣議決定により、7,625人まで抑制された。しかし、2006年の「新医師確保総合対策」、2007年の「緊急医師確保対策」や「経済財政改革の基本方針2008」等により増員。2010年度以降は地域の医師確保等の観点から、「地域の医師確保の観点からの定員増(地域枠)」「研究医養成のための定員増(研究医枠)」等の3つの枠組みにより最大9,420人まで増員を実施した。2023年度も同様の枠組みで増員を行う。
10月時点で2023年度からの私立大学医学部の収容定員の増加に係る学則変更認可申請を行った大学は、岩手医科大学や自治医科大学、順天堂大学、日本医科大学、北里大学、金沢医科大学、藤田医科大学、関西医科大学、近畿大学、久留米大学等24校。前年度(2022年度)入学定員(125人)と比べて、もっとも増員数が多いのは、日本大学の10人増(定員135人計画)。増員後の2023年度定員は、国公私立81大学で合計9,384人の計画。前年度定員と比べると10人の増加となる。
なお、増員期間は2023年度までの間。2023年度は、2019年度の医学部定員総数(9,420人)を超えない範囲で、その必要性を慎重に精査しつつ、暫定的に現状の医学部定員をおおむね維持していく。