大学・専門学校向けのデータサイエンス教材セット「datamix college（データミックスカレッジ）」の配布を2022年4月に開始したデータミックスは、2022年9月現在、全国の14校の専門学校に同セットが導入されたことを発表した。大学生・専門学校におけるデータサイエンス教育の指導者不足の解消を目指す。
近年、データサイエンスの進展は目覚ましく、データに基づいた意思決定がさまざまな場面において重視される傾向が強まっている。2023年度には医療や工学の分野においてもデータサイエンス学部を新設する大学もあり、小中学校の新学習指導要領においても「数学科では『数学的活動の一層の充実』や『統計教育の一層の充実』」という項目が追加される等、データサイエンススキルの基礎力を意識した教育体制の構築が強化されている。専門学校でもデータサイエンスに関連する学科が新設されているが、適切なカリキュラムや指導者の不足といった課題がまだ数多く存在している。
同社では、2017年から大手企業を中心に年間2,000名以上のビジネスパーソンを対象にしたデータサイエンス教育を実施。開講する社会人向けスクールではこれまでに1,000名以上の入学者を集め、卒業生の65%以上がデータサイエンス関連業務に従事している。
教材セット「datamix college」は、蓄積してきたビジネスパーソン向けのデータサイエンス教育ノウハウを大学生・専門学校生向けに発展させて作成されたもの。データサイエンスを学ぶ際の課題の1つが「数学に対する苦手意識」であることから、カリキュラムは第1部の「Excelでできる！みんなのためのデータサイエンス」と第2部の「未来のデータサイエンティストのための統計学実践講座」の2部構成。すべての学生が今後の社会で必要となるデータリテラシーを身に付けることができる第1部と、より専門的にデータサイエンスを学ぶ学生のために統計解析ソフト「R」を使いながら最終的には統計モデルを自ら作成できるようになるための第2部から成る。
講師が授業を行う際の学習目的や進め方のポイントをまとめた資料である指導要領、カリキュラムに沿ったオリジナルテキスト、補助教材や講師の参考資料に利用できるeラーニングは無料。導入初年度には、質問対応費用10万円（税抜、翌期以降は任意）が必要となる。
