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【TGS2022】学校が専門教育の成果を披露「ゲームスクールコーナー」レポート

 TGS2022でリシード編集部が注目したのは、高校や専門学校等がブースを構える「ゲームスクールコーナー」だ一般来場者入場口のすぐ近くに位置するこのコーナーには、生徒が自らの手で作り上げたゲーム作品が全国から集まり、展示されている。

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 2022年9月15日、コンピュータエンタテインメント協会(CESA)が主催する、ゲームの総合展示会「東京ゲームショウ2022(以下、TGS2022)」が幕張メッセで開催されている。ゲームの展示会としては日本最大級の規模を誇り、国内外のゲームファンから大きな注目を集めるこの東京ゲームショウでは、日本を代表する大手ゲームメーカーからインディーゲームディベロッパーまで大小さまざまなブースを見て回ることができる。

 そんなTGS2022でリシード編集部が注目したのは、高校や専門学校等がブースを構える「ゲームスクールコーナー」だ。一般来場者入場口のすぐ近くに位置するこのコーナーには、生徒が自らの手で作り上げたゲーム作品が全国から集まり、展示された。

東京実業高等学校

 東京実業高等学校のブースでは、ゲームITコースの生徒が制作したゲームを展示していた。ゲームITコースでは、プログラミングを中心としたカリキュラムで、IT分野で活躍する人材の育成を目指す。3年次の「ゲームプログラミング演習」の授業では、3年間の集大成として、オリジナルゲームを制作。教員はアドバイス役に徹し、生徒たちが主体となって進める実習授業を行う。

 東京実業高校は、ゲームITコースが設置された2010年からTGSへブースを出展している。生徒たちにとっては、作ったゲームを体験した一般のユーザーから感想やアドバイスをもらえる貴重な場だ。ゲームスクールコーナーでは専門学校が大半を占める中、全日制高校からの参加は珍しく、「TGSに参加できるから入学した」という生徒も少なくないという。

オリジナルゲーム「Subtract」を試遊するリシード編集部

クラーク記念国際高等学校 クラークネクスト東京

 東京都・板橋にキャンパスを構えるクラークネクスト東京は、eスポーツコース、ゲーム/アプリコース、ロボティクスコース、スマートスタディコースからなる通信制高校だ。各分野の専門家、プロフェッショナルを講師に招き、専門的な教育を提供している。

生徒が動画教材を参考に制作したゲーム「牧場ウォーズ」

 ブースでは、ゲーム/アプリコースの生徒が制作したゲーム「牧場ウォーズ」や、ロボティクスコースで制作したロボットを展示。生徒たちが中心となり、展示作品について来場者へ説明していた。来場者とのコミュニケーションは、今後の作品づくりに生かされることだろう。

ブースの前でポーズを取り、転んでも自ら立ち上がるロボットが、通りかかる来場者の注目を集めていた

バンタンゲームアカデミー

 歩けるVRゲーム「LAST RESORT」の展示でひときわ存在感を放っていたのは、バンタンゲームアカデミーのブースだ。KADOKAWAグループのバンタンが運営するバンタンゲームアカデミーは、専門部と高等部からなるコンテンツクリエイター専門校。高校に相当するタイミングから、ゲーム開発やeスポーツ、アニメ等に関する専門的な授業を受けることができる。

VRゲームの試遊のようすが目を惹くバンタンゲームアカデミーのブース

 ゲームセンターをイメージしたというブースでは、東京校、大阪校、名古屋校それぞれで制作した計8つのゲームを展示。多くの来場者が集まり、オリジナルゲームを楽しんでいた。コロナ禍以前には、TGSだけでなくドイツのゲーム展示会「gamescom」に参加したこともあるという。文化祭を除いて唯一、一般のゲーマーに作品を体験してもらえるTGSは、生徒たちにとって貴重な作品発表の場だ。バンタンゲームアカデミーは、過去のTGSで人気を博したオリジナル作品をPCゲームプラットフォーム「Steam」で配信した実績もあり、今後も注目の専門スクールである。

TGS2022ではゲームスクールコーナーにも注目

 TGSの一般展示エリアでは、開発者本人がブースに立つケースは少ないが、ゲームスクールコーナーではゲームの開発者である生徒や学生が自ら、来場者とコミュニケーションを取ることがほとんどだ。来場者の反応を目の当たりにした生徒たちの生き生きとした表情が印象的だった。日本最大級の展示会に出展するという経験が、生徒の財産となり、今後の学びのモチベーションとなることは間違いないだろう。

《多賀秀明》

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