ジブラルタ生命保険は2022年8月8日、「教員の意識に関する調査2022」の結果を発表した。授業の準備や授業自体に苦労している人は若手の教員に多いことがわかった。
「教員の意識に関する調査2022」は、20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)2,000人(男女各1,000名)を対象にインターネットリサーチで実施した。調査期間は2022年6月9日~19日。
教員になりたいと思った理由は、「尊敬する教員・憧れる教員に出会ったから」が36.9%ともっとも高く、「教えることが好きだから」33.6%、「子どもが好きだから」32.1%、「収入が安定しているから」27.3%、「専門分野の研究をしたいから」12.2%と続いた。男女別にみると、男性では「クラブ・部活の指導をしたいから」が17.1%と、女性と比べて10ポイント以上高く、女性では「子どもが好きだから」が38.0%と、男性と比べて10ポイント以上高かった。
教員としてのやりがいを感じる場面について、「児童・生徒の成長が感じられたとき」が79.4%と突出して高く、「児童・生徒の笑顔をみたとき」52.8%、「児童・生徒と感動を分かち合えたとき」45.8%、「自分の仕事が評価されたとき」38.2%、「自分の成長を実感したとき」26.7%、「児童・生徒が卒業後に会いにきたとき」24.6%、「児童・生徒が卒業後に活躍したとき」19.6%と続いた。
もっとも楽しみにしている学校行事について、1位は「卒業式」17.7%、ついで、2位「修学旅行」14.0%、3位「運動会・体育祭」13.8%、4位「文化祭・学園祭」6.7%、5位「遠足」5.9%となった。勤務先の学校種別でみると、小学校の教員では「運動会・体育祭」20.0%、中学校・高等学校・特別支援学校の教員では「卒業式」(順に21.2%、19.0%、19.1%)が1位だった。
教員の仕事で苦労していることについて、「授業の準備」が42.1%ともっとも高くなった。ついで、「保護者とのコミュニケーション」38.2%、「学校行事の準備・運営」35.4%、「児童・生徒の生活指導」32.2%、「テストの作成・採点」24.7%。年代別にみると、20代・30代では「授業の準備」(順に55.7%、55.4%)や「授業」(36.1%、30.8%)が他の年代と比べて特に高く、授業の準備や授業自体に苦労している人は若手の教員に多いことがわかった。また、勤務先の学校種別でみると、中学校の教員では「部活動・クラブ活動の指導」が41.0%で1位となり、全体(21.4%)よりも約20ポイント高くなった。
仕事の悩みを相談する相手について、「相談相手がいる」は83.3%、「相談相手はいない」は16.7%となった。男女別・勤務先の学校種別でみると、「相談相手はいない」と回答した人の割合は、高等学校の男性教員では32.6%と、突出して高い割合だった。また、仕事の悩みを相談している相手については、「同世代の教員」が57.9%ともっとも高かった。ついで高くなったのは、「先輩の教員」45.0%、「家族」35.0%、「友人・知人」24.1%、「元同僚の教員」19.4%だった。