葉一(はいち)氏は、今年10周年を迎えたYouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」で小学生、中学生、高校生に向けて多数の授業動画を配信している人気教育系YouTuber。チャンネル登録者数は179万人を超え、子供のみならず保護者からの信頼も厚い。
教鞭をとる場所こそ違うが、お二人の共通点は、デジタルの利点を生かしつつ、子供の気持ちに寄り添った、わかりやすい授業づくりに情熱を注ぐ教育者であることだろう。子供たちのスクリーンタイムが増える今、どのように家庭の学習環境を整えると良いのか。デジタルの利点を知るお二人に、BenQのアイケアモニターGWシリーズ最新製品「GW2485TC & GW2785TC」と、モニター掛け式ライト「ScreenBar Plus」を日々の学習や夏休みの宿題などに生かすアイデアや外付けモニターの利点を聞いた。
面白い授業をしてくれる先生と出会い、その教科が好きになる
--お二人はプライベートでもお知り合いとのことですが、どのような出会いだったのでしょうか。
正頭氏:コロナ禍の2020年7月に開催された、私と、グローバルティーチャー賞のファイナリスト高橋一也先生と堀尾美央先生と葉一さん4人でのオンラインイベントで初めて出会いました。内容はオンライン教育についてだったんですが、それがきっかけで話が合って、オンラインで夜中まで語り合ったことも。
葉一氏:そうそう。打合せや取材でもなく普通に2時間以上話したりしましたね。お互い住んでいる場所の距離も離れているしすぐには会えなくて。その後も、いろいろな教育イベントで登壇者として同じ場に呼ばれたこともあったのですが、時間が合わずなかなかリアルで会えなくて……。
正頭氏:だから実は今回、リアルでお会いしたのは初めてなんです。
葉一氏:やっとお会いできました(笑)。

正頭氏:先生の言うことは基本的にはしっかりやってきたタイプで、特に英語の成績はずっと良かったんですが、海外に行ったところまったく話せず、「あれ? 真面目にやってきたのになぜ?」となったんです。そこで教育により興味をもち、学校の先生をやってみたい、教育を研究しようと大学院に進学しました。それが大学4回生の時ですね。私は帰国子女でもなく留学経験もないのですが、大学院で出会った先生方にとても良い刺激を受けて教育の道を極めようと思いました。
葉一氏:正頭先生が先生になったきっかけは初めて聞きました。私はもともと教師大嫌い人間でした。中学の時の私は今よりもかなりぽっちゃりしていて、その体型をいじってクラスで笑いをとる先生がいたんです。そこから「大人」という存在が私の中では敵だったんです。でも高校である恩師に出会い、この先生だけは本当に自分にとって味方だと思えました。たった1人の存在が子供の価値観をここまで変える。その時、教師って面白いなと思ったんです。その先生から「お前は教師に向いてると思うけど、どうだ」と言われたのが教師を目指したきっかけですね。
正頭氏:葉一さんはなぜその先生を好きになったんでしょうね? 他の先生もみんながみんな敵ではなくて、信頼できる先生もいたんじゃないかと思うんですが。
葉一氏:そうなんですよね。振り返れば、良い先生は中学の時もいたんです。でも好きになったその恩師は、最初の自己紹介で「お前らに好かれるつもりないから覚悟しとけよ」と言い放つ先生でしたが、授業がとてもわかりやすかったんです。中学の時は数学が得意ではなかったけれど、その先生の授業はすごくわかりやすくて、板書がとてもきれいでした。
また生徒が「ここがわからないんですけど…」と相談に行っても断るのを見たことがない。この人は真正面から向き合ってくれると思ったんですね。その一方で体育祭などでは思い切りふざけるんです。先生自身やお子さんの話もしてくれて、この人は「人」なんだと感じて、どんどん好きになりました。
正頭氏:学校の先生が生徒から好かれる要素はいくつかあると思いますが、一番は授業なのかもしれませんね。やはり面白い授業をしてくれる先生が一番好かれる。
葉一氏:そうだと思います。数学が嫌いと言っている子は、だいたい数学の先生が嫌いなんです(笑)。いろいろな先生に出会うと科目への印象がころっと変わる場合があります。だから私は今、数学の先生としてやっているんですよね。もし恩師が理科の先生だったら、きっと私は理科の先生になったと思います。
家庭学習では「姿勢」が大事! 高まる外付けモニターの価値
--デジタルネイティブの子供たちにICTも活用しながら教えているお二人ですが、ご自身がパソコンや外付けモニターなどのICT機器を使い始めた時期はいつごろでしょうか。
正頭氏:大学時代にデスクトップのパソコンでレポートを書いていました。先生になってから仕事でWord、Excel、PowerPointを使いましたが、スマートフォンを持ってからは、パソコンは大きいスマホという位置づけで、スマホとパソコンの連携が面白くなり、いろいろとできるようになりました。
葉一氏:私も大学時代ですね。論文を書くなど、本当にWordとExcelを使えるぐらいでした。がっつり使うようになったのは、やはりYouTube配信を始めてからです。今はノートパソコンで画面が大きいものを使っています。
正頭氏:なるほど。私は外付けモニターがとても便利なので今、メインモニターはこのBenQのアイケアモニター「GW2785TC」にして、ノートパソコンの画面をサブとして使用しています。仕事をしている内容はメインモニターに、ノートパソコンの画面にはスケジュールなどを表示しています。葉一さんは勉強も配信もしますもんね。1日どれくらいモニターを見ているんですか?

ノートパソコンの画面をサブとして使用している
--このアイケアモニターをどのように家庭学習に活用すると良いでしょうか。
正頭氏:パソコンには良い面がたくさんありますが、悪い面も当然あって、そのうちの1つがやはり「姿勢」です。特にノートパソコンやタブレットは前屈みで画面を見続けると首が痛くなります。モニターの位置はできるだけ胸を張ってリラックスできる目線の高さが良いですね。するとデスクトップパソコンがベターですが、デスクトップだと手軽に使えるというノートパソコンの持ち味が消えてしまう。特に今の時代、子供たちは1人1台端末を使いこなし、カメラ機能で自然のようすを撮影して集めるなどのアクティブな学び方も多いので、このモニターがあればノートパソコンとデスクトップの良いところを合わせられます。長い目で見れば健康面への投資という観点が大きいです。
葉一氏:「姿勢」と「眼精疲労」は気になります。やはり小さい画面より大きい画面は見やすいですし、このモニターはブルーライトカットもしてくれるので子供の健康を考えた場合、メリットは大きいですね。また子供たちの座高はそれぞれ違うので、子供の目線に合わせられるよう簡単に高さを変えられるのは良いと思います。「姿勢」は集中力に大きく関わります。前屈みになるほど胸が圧迫されて酸素が入らなくなり眠くなる。塾講師時代に思ったのは、姿勢が良い子の方が基本的に学力は伸びやすい。逆に言えば、学力が伸び悩む子は比較的姿勢が良くない。パソコンを使ううえで姿勢はネックになりやすいので、こういう外付けモニターがあれば良い姿勢をキープできるなと感じました。

葉一氏:うちの息子たちもゲームは大好きですが、画面の大きいテレビにつないでいます。「ゲームを本気で楽しむなら姿勢は正してやりなさい。ゲームに失礼だ」と言うんですね。だらけるときはだらけて良いし、気を抜くことも大事です。でもゲームも勉強も、やる時はしっかりやるというスタンスは大事ですね。
リビングに置いて親子でプレゼン。夏休みの自由研究やプログラミングにも有用
--このモニターのご家庭での置き場所はどこがお勧めでしょうか。
葉一氏:私ならリビングです。子供部屋だと子供だけの世界に入ってしまうので。希望としては、このモニターを使って親子の会話が生まれるべきで、みんなでリビングでの使い方を話し合うのは建設的です。
正頭氏:子供が実際に家庭の中で小さなプレゼンテーションをしてくれたら面白いですよね。「どんな勉強してるの? どんなところが面白いの?」「あのね、お母さん、ここが好きで、こうなんだ」みたいな話になれば良いなと思います。
葉一氏:あと、子供部屋に置くことを考えると、長時間勉強するときに子供の手元が明るいかどうかは眼精疲労に影響しますので、このモニター掛け式のライトならば、目の前から広く均等に手元を含めて全体が明るくなるので良いですね。
--夏休みの自由研究などではどんな活用方法が考えられるでしょうか。
葉一氏:調べものをする時には大きな画面のモニターがあれば調べやすくなります。
正頭氏:自由研究のベースとなる子供たちの知的好奇心やモチベーションについてもう少し解像度を高めると、そこにあるのは「調べたい、作りたい、試したい」の3つの欲求です。現在パソコンで調べる機会や、デジタルによる物作り、プログラミングで何かを作りたいという子供も増えています。プログラミングで複雑なことを実現するには、いくつもの指示をしていかなければならないため下に長くなります。こうした大きなモニターで上から下まで見れば、スクロールせずに確認できるので効率的です。
葉一氏:このモニターの縦画面の出番ですね。

子供の好奇心に即応できる家庭学習環境へアップデート
--スマホやタブレットばかり見ているけれど、オンライン授業に参加しているのか、ゲームをしているのか、何を見ているのかわからないと心配する保護者もいると思います。家庭の学習環境づくりのアドバイスや心構えを教えてください。
葉一氏:動画の視聴は絶対にモニターを使った方が良いと思います。今は動画での勉強や情報収集は普通にあります。子供が何を見ているかわからないという不安もあるでしょう。モニターでYouTubeを見ていたら親も勉強動画を見ているのか、息抜きをしているのかわかりますし、安心だと思います。

葉一氏:モニターの中に教科書を広げて、ノートを広げて、みたいなイメージですね。
正頭氏:そうですね。スマホをついつい触ってしまう子供に、スマホを引き出しに入れて触る頻度を測るという実験があったのですが、引き出しに入れ続けるとスマホを触る時間が減るんです。つまりスマホを触るまでのワンアクションがあるだけで億劫になる。これはおそらく勉強も同じで、教科書を探す作業を繰り返していると段々と面倒になる。ぱっと手の届く範囲、さっと見える方が絶対に良いんですね。その意味では、やはり机の面積は広い方が良いし、モニターの画面も広い方が良い。子供たちが小さいパソコンの画面で出したり引っ込めたりしていると、どこかで面倒になるかもしれません。
子供たちの興味やモチベーションは今、長続きしないのが特徴です。長続きさせるために大事なのは、子供たちがちょっと試したい、調べたい、作ってみたいと興味をもった時にすぐに対応できる環境を整えられるかどうかだと思います。
それと、小学生には、できるだけ外で学ぶ機会も作って欲しいと個人的には思います。それはデジタル空間での外、物理的な空間での外の両方です。
たとえば、YouTubeだからダメと一律に禁止するのではなく、YouTubeの中の何がダメなのかを、もう少し限定したほうが良いですね。保護者の方から子供がゲーム好きで困ると相談されることもありますが、ゲームにもいろいろな種類があって、その子供には好きなゲームと嫌いなゲームがあります。そこまで踏み込まないと子供の世界は見えてきません。
たとえば、歴史のゲームが好きなら、博物館や歴史ある場所に行ってみようと誘うと子供は喜んで行くのではと思います。子供はゲームだから好き、YouTubeだから好きなのではなく、面白いから好きなんですよね。何を見ているのかまで踏み込むと、子供への声掛けも変わるかもしれません。

決めた2ページを終えたらゲームしても、YouTubeで面白い動画を見ても良いじゃないですか。子供が今、何を頑張っているか、何を好きか把握しやすい環境を作るのは大切ですよね。ゲームがダメなのではなく、ゲームの使い方の問題。「好きなもの」があるということは子供にとってとても素敵なことなんです。YouTubeもゲームも、子供の好きなものは大事にしてあげてほしいですね。
--ありがとうございました。
教育界のトップランナーお二人の対談から感じたのは「その子供を知り、一緒に楽しむ」という視点。アイケアモニターを子供と一緒に活用すれば、健康を守りながら学習効果の向上が可能になったり、家族のコミュニケーションも拡がるだろう。夏休みは家庭の学習環境を見直す良いタイミング。子供のひらめきを中心に家庭学習をさらに充実したものにしてほしい。
子供の健康・学習に心強いBenQのアイケアモニター「GW2485TC & GW2785TC」
5つのおすすめポイント
1.子供の姿勢を守るエルゴノミクスデザイン
「GW2485TC/GW2785TC」は子供の座高に応じて高さを柔軟に調整できる。モニターを90度回転して縦画面にすればスクロールすることなく画面の確認が可能。
2.子供の目を守る、ブルーライト軽減・輝度自動調整機能
環境に合わせて自動で画面の明るさが調節される。ブルーライトカットはもちろん、画面のちらつきを抑えるフリッカーフリー機能も搭載し、長時間の学習動画の視聴も安心。

3.高性能ノイズキャンセリングマイク・スピーカー内蔵
高性能ノイズキャンセリングマイクとスピーカーが内蔵されている。ダイアログモードを使用すると周囲のノイズを除去し、音声の明瞭さがアップ。相手の声が聞こえやすく、相手のデバイスでもこちらの音声がクリアに聞こえる。

4.パソコン、スマートフォンから動画を投影 USB Type-C接続
USB Type-C接続でモニターとパソコンやスマートフォンなどをつなぐと、手軽に大きな画面で動画視聴できる環境を構築できる。60W給電も可能なのでノートパソコンやタブレット、スマホに充電もできる。

5.Eye-CareUソフトウェア対応
専用ソフト「Eye-CareU」(無料)をダウンロードいただくことで、使用時間に応じたリマインダー機能や使用環境の明るさに合わせた輝度調整のかんたん切替えなどを画面上で行うことができる。

モニターにプラス! 手元を照らすモニター掛け式ライト「ScreenBar Plus」
モニターに掛けるタイプなので、手元を明るく照らしてくれる。画面に余計な光が映り込まず、机のスペースも狭めず使えるスタイリッシュなデザインが魅力。

27インチ Full HD スタイリッシュアイケアモニター GW2785TC
スペック詳細・購入はこちら
23.8インチ Full HD スタイリッシュアイケアモニター GW2485TC
スペック詳細・購入はこちら
ScreenBar Plus モニターライト