東京工業大学では、大学の「ありたい未来像」を実現するための戦略をまとめた「アクションパッケージ」において、ダイバーシティ&インクルージョンの強化を最重要施策の1つとして位置付け、積極的に取り組んでいく決意を社会に向けて発信している。今回、男女雇用機会均等法第8条に基づくポジティブアクションとして、女性教員の割合が低い同大学の現状を積極的に改善するべく、女性限定の教員公募を開始した。
同大学のダイバーシティ状況を見てみると、特に外国人・女性教員割合が低い状況にあるという。多様性を生かし新しい学知を創造する環境や仕組みを構築していく「大学運営の好循環」を推進するには心もとない状況であることから、状況を打破する第一歩として、学内8部局各1名の教授または准教授のポストを増設。女性限定で公募を行う。
対象となるのは、理学院、工学院、物質理工学院、情報理工学院、生命理工学院、環境・社会理工学院、リベラルアーツ研究教育院、科学技術創成研究院の8部局。理学院では「数学、物理学、化学または地球惑星科学分野」、リベラルアーツ研究教育院では「英米文学、英語学、英語教育」等、それぞれ特定の分野についてポストを用意する。
公募締切は9月30日。必要書類等をそろえ、JREC-IN ポータルサイトの公募ページよりアップロードして応募する。その後、各部局が書類審査や面接等で選考を実施し、採用者を決定。2023年4月1日以降なるべく早い時期で着任し、領域・分野にとらわれずに異分野を横断した研究・教育での活躍が期待される。
東京工業大学では、大学のインクルージョンの議論が安定的に実施できるようになるまで、今回の取組みを継続して実施していくとしている。職務内容や採用条件、応募資格、応募方法等の詳細は、東京工業大学の教職員公募ページにて確認可能。国内外を問わず、優秀な研究者の積極的な応募を募る。